半島の非核化と1国2制度の議論が進むと、朝鮮半島をめぐる国際政治の舞台が大きく回転することになりますね。これまでの“悪者”は核開発を進める北朝鮮でした。それが、韓国から撤退しない米国に代わる。 宮本:90年代の中頃から2000年代の中頃まで、韓国で反米運動が高まりました。特に、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の時。民間では「在韓米軍出ていけ」と言う声が非常に強くなりました。同大統領が選挙に勝利した背景の1つに、在韓米軍の戦車が二人の女子高生をひき殺した事件があります。言うまでもなく、盧武鉉大統領は進歩派、在韓米軍批判派でした。 金正日と金大中は連邦制で合意していた 南北会談の日程が4月27日 に決りました。連邦制に関する合意も議題に上るでしょうか。 宮本:実は、北朝鮮の金正日総書記(当時)と金大中(キム・デジュン)大統領(同)とが2000年に会った第1回の南北首脳会談で、この点について両者は実質