【シンガポール=吉村英輝】日本、ドイツ、フランスの3カ国が受注を競うオーストラリアの次期潜水艦導入計画で、米国の思惑などからドイツの可能性が後退し、受注は「日仏に収斂(しゅうれん)された」との観測が浮上している。豪メディアは、ドイツとの共同開発となった場合、中国の産業スパイなどから機密情報を守りきれる技術があるのか-という疑念から米国が技術提供を拒否する姿勢を示しているとも指摘。オーストラリアと同じく米国の同盟国である日本の「そうりゅう型」が有望視されているとしている。 豪州は、2020年代半ば以降、老朽化が進むコリンズ級潜水艦と入れ替えるため、新型潜水艦を8~12隻建造する。建造やメンテナンスをなどを合わせ、総額500億豪ドル(約4・4兆円)相当の大型契約となる。 日独仏は昨年、潜航能力やコスト、経済効果についての計画書を提出。豪政府は、今年半ばにも共同開発相手を決定する方針だ。 広大な