デンマーク・コペンハーゲンにある「ヒューマンライブラリー」(2021年9月23日撮影)。(c)Camille BAS-WOHLERT / AFPTV / AFP 【10月10日 AFP】「ヒューマンライブラリー(Human Library)」は、自分の人生について語ってくれる人を「借りる」ことができる図書館だ。このコンセプトは北欧デンマークで生まれ、以来70か国以上に広まっている。 9月のある日、デンマークの首都コペンハーゲンのヒューマンライブラリーでは、8人の「本」が貸し出し可能だった。このうちの一人のイベンさん(46)は、性的虐待の被害者で、精神的な問題を抱えている物静かな女性だった。 「本」を借りると、30分間、一対一あるいは少人数でどんな質問もできる。 「ヒューマンライブラリーは安全な空間です。ここで多様性を育み、人はそれぞれ違うことを知り、通常は出会う機会がない人々と関われます」