画像診断やゲノム解析など、医療のさまざまな場面に人工知能(AI)を活用し、より良い医療を実現する。そんな機運が高まる中、AIの医療応用に向けて日本の叡智を集結させることをうたう学会が2018年4月に立ち上がった。「日本メディカルAI学会」だ。 学会として何を目指すのか。AIの活用によって医療のあり方や医師の役割はどのように変わるのか。日本メディカルAI学会の代表理事を務める国立がん研究センター研究所 がん分子修飾制御学分野 分野長の浜本隆二氏に聞いた。 (聞き手は大下 淳一=日経デジタルヘルス) ――学会は具体的にどのような活動に取り組むのですか。 AIを医療現場で活用するために欠かせないガイドラインを整備することが、中心的な取り組みの一つになります。ガイドラインがなければ不安で使えないという現状があるからです。 ガイドラインの整備に当たっては、法律や生命倫理、サイバーセキュリティーなど、