中武馬車鉄道(ちゅうぶばしゃてつどう)は、埼玉県入間郡入間川町(のちの狭山市)と東京府西多摩郡青梅町(のちの東京都青梅市)を結んでいた馬車鉄道。 武蔵野鉄道(のちの西武鉄道池袋線)開通前、鉄道空白地帯と化していた入間郡南部と、そこを輸送拠点としていた青梅地区とを相互連絡するとともに、川越鉄道(のちの西武鉄道新宿線)と青梅鉄道(のちの青梅線)へそれぞれ連絡する鉄道系交通機関としての役割を果たした。 概要[編集] 川越鉄道の入間川駅(のちの西武鉄道新宿線狭山市駅)の西口から北側へ回り込むように走ったのち、入間川町の中心街を経て直進、国道16号線の旧道と埼玉県・東京都道63号(豊岡街道)を通って青梅町の中心部まで至っていた。終点は「青梅」と称したが、のちの青梅駅とは全く別の場所に設けられ、地名から「森下町」「森下」と俗称されることもあった。 車庫・機関庫にあたる厩舎は扇町屋・南峯に置かれていた。