東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水の放出開始後、8月30日時点では、シンガポール政府から関連した声明は出ていない。現地メディアは、放出前と同様(2023年8月18日記事参照)に、中立的な立場を維持している。 8月24日付の地元英字紙「ストレーツ・タイムズ」は「シンガポールでは日本産水産物を即時輸入禁止することはない」とし、日本産の水産物の摂取を避ける消費者と、普段どおり日本産の水産物を食生活に取り入れる消費者の声をそれぞれ取り上げた。 28日付の記事では、専門家の意見を交えて科学的な見地から、ALPS処理水放出が健康に及ぼす影響を紹介。「専門家によると、日本産の水産物や塩をバランスの取れた食生活の一部として食べることは、シンガポール人にとって大きなリスクにはならないが、長期的な影響を監視する必要がある」とした。 中国語で発信する媒体でもこれまで、中立的な報道が目立つ。「早報」(8