ロシアによるウクライナ侵攻では、SNSが情報発信に大きな役割を果たしました。大統領や兵士、そして戦場の市民は、世界に何を伝えたのか。ツイッターを分析しました。
「制脳権」の争いとも言われる情報戦の実態は?専門家の長迫智子さんに聞く 「ディスインフォメーション」とは?フェイクニュースとは違うのか? ウクライナ危機でのロシアの情報工作。情報統制しない民主主義はどう立ち向かう? 狙われているのは、私たちの脳である――。SNSや動画、ニュースサイトを装った情報発信など、さまざまな手法で私たちの「認知」そのものに影響を及ぼそうとする外国勢力の「工作」が、絶え間なく行われている昨今。 「制脳権」の争いとも言われる情報戦で飛び交う「ディスインフォメーション」に、日本はどう備えればいいのか。笹川平和財団安全保障研究グループ研究員で、サイバー安全保障に関する政策提言の取りまとめにも参画した長迫智子さんに聞いた。 ディスインフォメーションにさらされる日本 ――「ディスインフォメーション(disinfomation)」とはどういうものなのでしょうか。
ロシアのウクライナ侵攻をめぐり偽情報が飛び交っている。どんな手法で作られ、どこから拡散していったのか。旧ソ連圏で広く使われるSNS(交流サイト)テレグラム上に広がった主なフェイクニュースを探し出し分析した。 日本経済新聞がロシアのウクライナ侵攻に絡む目立ったフェイクニュースを探したところ、ロシア政府系アカウントの投稿15件で、捏造(ねつぞう)などの偽情報が含まれることが確認できた。投稿されたのは、偽物の死体や文書の画像など。こうした偽情報を広げたアカウントを「丸」、引用・転送で拡散したことを「丸をつなぐ線」で表現することで、偽情報を広げた「ネットワーク図」として示した。投稿の閲覧数を示す丸の大きさから、どんなアカウントがフェイクの拡散に貢献したかが分かる。「テレグラムアナリティクス」の分析ツールを使い、各投稿の転送・引用先などを含むテレグラムの詳細な投稿データを抽出し分析した。
ロシアの政治的抑圧と強制労働についてのマルチメディア展示があるモスクワのthe Gulag History MuseumのGoogle Mapに掲載されていた写真 (C)Google Maps <Twitterや公式IT部隊を活用するウクライナと、情報封鎖に走るロシア。実戦のみならず情報戦が峻烈となった「ハイブリッド戦争」で、対局的な動きが目立つ> ウクライナをめぐる攻防では、サイバー空間での応酬がかつてないほどの影響力をもつようになった。両陣営の政府や軍需産業、そしてインフラ企業などへの攻撃が熾烈になり、オンラインは物理的な戦場に次ぐ第2の主戦場となっている。 今日では海外の多数のメディアがが、実戦場とサイバー空間にまたがる「ハイブリッド戦争」に発展したと捉えている。英ガーディアン紙は、これは「第一次情報大戦」であると指摘した。 ウクライナ側レジスタンスのサイバー部隊は今後、ロシア側の
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