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ブックマーク / gendai.media (343)

  • ドイツで政策を見て痛感…日本政府が「法治主義」を軽視しすぎという大問題(横田 明美) @gendai_biz

    横田 この前後(2021年3月頃)で、半年に及ぶロックダウンを徐々に緩和することになりましたが、ここからも法律が目まぐるしく変わります。当初、新規感染者の数値が一定数を超えたら、3月上旬までの措置に戻してください、という方針を出したところ、感染者数がすぐにぶり返しました。各州政府の判断が、統一できなかったのです。 そこで、4月に入ってからは、全国共通の緊急ブレーキ条項が法律に入りました。それまでは、感染者が増えた場合には州政府の決定でブレーキがかかるというやり方——正確には、連邦首相と州首相たちが集まって話し合った後に、それぞれの州が州政令で決めるというやり方——をとっており、そのため、数値が明らかになってからブレーキがかかるまでにタイムラグがあったんですね。 しかしこの改正によって、法律上の義務として、3日間にわたって、「過去7日間の人口10万人あたりの新規感染者数」(7日間指数)が一定

    ドイツで政策を見て痛感…日本政府が「法治主義」を軽視しすぎという大問題(横田 明美) @gendai_biz
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/07/22
    “3日間にわたって、「過去7日間の人口10万人あたりの新規感染者数」(7日間指数)が一定の数値を超えるようならば、即座に一番厳しい措置にすることが国の法律で決まりました。”
  • ドイツで政策を見て痛感…日本政府が「法治主義」を軽視しすぎという大問題(横田 明美) @gendai_biz

    ——なるほど、ありがとうございます。横田さんは「(政府が)要請や間接的な規制をとることで、公権力がなすべきことをせず、引き受けるべき責任を取らず、結果として公対民でやるべき議論や紛争が民対民になっている」ともツイートされています。このことの意味も教えていただけますか? 横田 政府が直接飲店を規制する形をとれば、そのことによって消費者(飲店の客)が飲店を利用できないというかたちで不利益を被ったとしても、飲店側は「政府が法律で決めたことなので」と断ることができる。なんなら、飲店と客は政府を“共通の敵”にすることもできます。 しかし、それがお願いベースだと、「お願いだから従わなくてもいいだろう」という人たちが客側にも、店側にも出てきます。そうなると、要請に従うべきだと考える人たちが、飲店に対して私的に圧力をかけるケースが出てくる。政府のお願いによって「民 対 民」の構図が作られてしま

    ドイツで政策を見て痛感…日本政府が「法治主義」を軽視しすぎという大問題(横田 明美) @gendai_biz
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/07/22
    “政府のお願いによって「民 対 民」の構図が作られてしまう”
  • ドイツで政策を見て痛感…日本政府が「法治主義」を軽視しすぎという大問題(横田 明美) @gendai_biz

    横田 さらに言えば、要請が発せられる「ルート」もおかしい。今回、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室と並んで、国税庁酒税課が「酒類業中央団体連絡協議会各組合」宛てに要請をしたという話も出ていますよね。国税庁の来の仕事である租税の徴収と関係のない今回のような事態において、要請をするような組織上の権限が国税庁にあるかどうか、はなはだ疑問です。 記事公開後、「財務省設置法第4条第19号、第19条からすれば、国税庁の所掌事務には「酒類業の健全な発達」が含まれる」とのご指摘をいただきました。そのため、上記段落は所掌事務に含まれないのではという誤解に基づいており、正しくありません。謹んで訂正します。ご指摘ありがとうございました(横田) これに伴い、2頁目末尾の「NEXT」の文言も変更しました(編集部)【7月22日20:10】 これまで日の行政では、「行政指導」——つまり、来法律上の義務はな

    ドイツで政策を見て痛感…日本政府が「法治主義」を軽視しすぎという大問題(横田 明美) @gendai_biz
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/07/22
    “「法律で決める」というのは、その法律で実現することに、目的にかなった効果があるのか、本当にそういう仕組みを作ってもいいのか、という審査が入るということ”
  • 小山田圭吾「いじめ自慢」を生んだ「90年代サブカル“逸脱競争”の空気」(水無田 気流) @gendai_biz

    「俺も昔は悪かった」話と小山田圭吾の「事件」 前回までのシリーズ拙稿(かなり間が空いておりますが……)をお読みいただいたみなさまには、どうもありがとうございます。偶然目にしてしまったみなさま、よろしくおつきあい願います。 さて、第1回目に私は稿で「男性がしがちな話」で、ものすごく苦手なものが2つあり、その1つが、「俺も昔は悪かった」自慢だと書いた。その背景には男性同士のストレス構造――社会的地位の上下に敏感なあり方から派生――があり、主として社会の主流文化の領域で上位を占めるのが難しい層の男性が「逸脱による自己顕示欲」を満たそうとするとき、その種の話がなされるのではないか、と分析した。 実は、自分が「俺も昔は悪かった自慢」が苦手だなあ……としっかり自覚した事例のひとつが、このところ話題のミュージシャン・小山田圭吾の「過去のいじめ自慢」だったので、責任上(?)この件について書いておきたい

    小山田圭吾「いじめ自慢」を生んだ「90年代サブカル“逸脱競争”の空気」(水無田 気流) @gendai_biz
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/07/22
  • 新書の役割――「ナチスは良いこともした」と主張したがる人たち(田野 大輔)

    ポリコレへの反発 筆者のツイートに寄せられた批判的なリプライを動機づけているのはおそらく、ナチスを「絶対悪」としてきた「政治的正しさ(ポリコレ)」の専制、学校を通じて押し付けられる「綺麗事」の支配への反発である。ナチスの「良い政策」をことさらに強調することで、彼らは自分たちの言動を制約する「正義」や「良識」の信用を貶め、その「抑圧」からの脱却をはかっているのである。 こうした姿勢には、ポストモダン的な価値相対主義の影響を認めることができるかもしれない。事実、筆者に寄せられた批判のなかには、中国の人権問題などを持ち出して、ナチスの戦争犯罪を相対化しようとする主張が数多く含まれていた。 「ナチスを批判するのに中国を批判しないのはおかしい、ダブルスタンダードではないか」というわけだが、中国がいかに酷い弾圧を行っているからといってナチスの悪行が免罪されるわけではなく、両者はあくまで別個の問題である

    新書の役割――「ナチスは良いこともした」と主張したがる人たち(田野 大輔)
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/06/29
    “一般に出回っている不正確な情報、怪しげなデマの類でさえ、「教科書的」な見方を否定するものであれば、いともたやすく「真実」と見なされる。”
  • 『大豆田とわ子』は、パーティーよりも後片づけを語るドラマだった(福田 フクスケ)

    筋のない余談のような不思議な最終回 『大豆田とわ子と三人の元夫』(関西テレビ・フジテレビ系、以下『まめ夫』)が、6月15日に最終回を迎えてから1週間以上が過ぎた。今なおWebメディアがまとめの考察やレビュー記事を更新したり、6月23日にはSTUTS&松たか子 with 3exesによる主題歌を収録したアルバム「Presence」が発売されるなど、“まめ夫ロス”とも言える余韻は続いている。これまで4回にわたってこのドラマを考察してきた筆者も、遅ればせながら最終回を振り返り、ドラマ全体を総括してみようと思う。 第9話で小鳥遊大史(オダギリジョー)に別れを告げ、田中八作(松田龍平)に「3人で生きていこうよ」と告げた大豆田とわ子(松たか子)。日常のそこかしこに溢れる綿来かごめ(市川実日子)の思い出とも、あり得たかもしれない八作との家族生活というパラレルワールドとも、私たちは一緒に生きることができ

    『大豆田とわ子』は、パーティーよりも後片づけを語るドラマだった(福田 フクスケ)
  • 「ネトウヨ化」した母にゲイだと打ち明けて気づいたこと(富岡 すばる)

    僕のカミングアウトを「安倍晋三」で遮った母 僕は数年前、まだ30歳になって間もなかった頃、自分がゲイであることを母に打ち明けた。 別に一生言う必要もないだろうと考えていたのだが、言わないことで何となく母に対して感じ続けていた心の距離を、ありのままを話すことによって縮めようと思ったのだ。女手ひとつで僕を育ててくれた母との関係を、30代になったということもあり、修復したかったというのもある。 そして僕は、いつもと変わらないある休日の夜、意を決して話した。

    「ネトウヨ化」した母にゲイだと打ち明けて気づいたこと(富岡 すばる)
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/06/22
  • 日本経済が完璧に「一人負け」、じつは「政府の支出と補償」がまったく足りていなかった…!(村上 尚己) @gendai_biz

    IMFのレポートでは、新型コロナ対応で、2020年に日が繰り出した財政支出の規模は、相対的に大きいと報告されている。安倍晋三政権時に発動した2回の補正予算の規模は60兆円規模で、GDP対比で見ると10%を超える。さらに菅政権は、2020年12月に20兆円規模の補正予算を発動しており、これらを単純に積み上げると追加財政支出はGDP対比で10%を大きく超える。IMFのレポートは、これらを積み上げているのだろう。 ただ、経済活動へのインパクトという意味ではコロナ対応として短期間に執行された金額が重要である。これらの予算がどの程度歳出されたか、暫定数値を発表している米国とは異なり、日政府は財政赤字や歳出を月次ベースで公表していないため、自ら試算するしかない。2020年度(2021年3月まで)の日の一般政府財政赤字は、約55兆円まで拡大したと筆者は試算している。コロナ禍前から約40兆円、GDP

    日本経済が完璧に「一人負け」、じつは「政府の支出と補償」がまったく足りていなかった…!(村上 尚己) @gendai_biz
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/05/27
    “コロナ禍前から約40兆円、GDP対比8%規模で財政赤字が拡大したとみられる。 これが正しければ、先述した予算ベースでの補正予算のかなりの部分が、2021年3月までに執行されていないことを意味する。”
  • 東京都「消灯要請」とは何だったのか…国民感情頼りのコロナ対策と「守り」の安易な受容(柳原 伸洋) @gendai_biz

    無批判な「守る」意識の危険性 今回、新型コロナウイルス感染症から人びとを守るための措置として消灯要請が出された。 「守り」は当然の権利だし、皆もそれが良いことだと思うだろう。大切なあなたを守るために……ポピュラーソングや映画などあらゆるコンテンツにおいて、「守ること」は肯定的に歌われ、叫ばれる。しかし、「守ること」を全面的に肯定するのは危険だ。 過去、筆者はナチ・ドイツの防空政策を扱った論文で、防空設備(防空塔)が都市内部で可視化され、未来の空襲への恐怖が意識されることで、さらに防衛を求め、空間の管理統制が進められるという循環関係を指摘した(*4)。 つまり、都市住民の不安は、治安強化を求める声へとつながり、新しい規則が作られる。さらに、その規則の逸脱者が出ると、より厳しい措置がなされていく。このスパイラルが進行すると、住民にとって自縄自縛の管理社会が生み出される。この点は、歴史学研究の視

    東京都「消灯要請」とは何だったのか…国民感情頼りのコロナ対策と「守り」の安易な受容(柳原 伸洋) @gendai_biz
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/05/22
    “ナチ・ドイツの防空政策を扱った論文で、防空設備(防空塔)が都市内部で可視化され、未来の空襲への恐怖が意識されることで、さらに防衛を求め、空間の管理統制が進められるという循環関係”
  • 東京都「消灯要請」とは何だったのか…国民感情頼りのコロナ対策と「守り」の安易な受容(柳原 伸洋) @gendai_biz

    感情を利用したコロナ対策 筆者は、2020年3月から2021年4月までのあいだで、日独を7回(3往復半)行き来した。そこで分かった日独のコロナ対策の違いを端的にいえば、ドイツは“科学を重視した防疫”を目指し、日は“感情を利用した防疫”に向かったということだ。もちろん日独はハッキリとは分けられないし、どちらも重なりがある。社会的背景も異なり、優劣を断じたいわけではない。 日の感情防疫とは、良くいえば政府決定で生まれる「民心への影響(空気)」によって移動や接触を自己判断で抑制し、防疫を達成していく方式だといえる。なるべく法規を用いずにソフトな防疫を目指す方式だ(*1)。しかし悪くいえば、空気を効果的に醸成するためには「悪者(敵)」が必要で、ここでは周りの目も重要な役割を果たした。 さらに、「自分は我慢しているのに、あいつは勝手にやっている」という気持ちに端を発する他罰感情を生み出しやすい。

    東京都「消灯要請」とは何だったのか…国民感情頼りのコロナ対策と「守り」の安易な受容(柳原 伸洋) @gendai_biz
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/05/22
    “自身にも攻撃の矛先が向けられた。首相の会食、厚労省員の会食、大阪府の会食問題と、それらへの非難などである。結果、日本全体でこの感情防疫は弛緩あるいは希薄化していった。”
  • 西浦博 教授が緊急報告、「第4波」が“これまでと違う”と言わざるを得ない「4つ」の理由(西浦 博) @gendai_biz

    (2)生産年齢人口で中等症・重症患者が… 20歳から40歳代で酸素投与を要する中等症の方が圧倒的に増えました。また、60歳未満も含めて肥満あるいは基礎疾患を持つ方を中心に重症化する患者が増えました*5。 第3波では60歳以上の方で重症者の82.5%が占められていましたが、「第4波」ではそれが65%程度まで落ちてきています。これまでは20歳代や30歳代で感染しても軽症で治ってしまう方がほとんどでした。 でも、英国株では、そんな若者も肺炎を起こしてしまい、苦しくて我慢できない程度になる方もいるのです。すると、中等症患者として入院して酸素療法をすることが必要になります。 一方、英国では、致死率がこれまでの1.5倍程度に上がったという報告がありますが*6、これと同じ結果が日で出るかどうかについては慎重に見極める必要があります。 なぜなら、生産年齢人口の重症者は高齢者よりも回復しやすいと思われます

    西浦博 教授が緊急報告、「第4波」が“これまでと違う”と言わざるを得ない「4つ」の理由(西浦 博) @gendai_biz
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/05/04
    “第3波では60歳以上の方で重症者の82.5%が占められていましたが、「第4波」ではそれが65%程度まで落ちてきています”
  • 年間500食以上!冷凍食品のプロも太鼓判「無印良品の冷食」トップ5(タケムラ ダイ) @moneygendai

    無印良品」はやっぱり冷凍品もウマい 新型コロナウィルスが世界中で猛威を奮ってから一年半近くが経過しましたが、未だ国内での感染者数は衰えをみせる状況になく、まだまだ安心できる日常生活を取り戻すには時間がかかりそうであり、コロナ不況にあえぎ続ける企業や産業も非常に多いのではないでしょうか。 一方、生活様式が変化していくことで目覚ましい発展を遂げているものもあります。 その一つが「冷凍品」です。 外出自粛や飲店の時短営業の影響により、自宅で過ごす時間が大幅に増えたことで、「」に手軽さを求める方が増加した結果であると推測します。 私の身近な声の中にも、敬遠しがちだった冷凍品をべて「こんなに美味しかったのか」と驚いた方が多くおられました。 そう、「冷凍品はとても美味しい」のです。 以前、活況の冷凍品市場の中で私が注目している「コンビニ冷」をコンビニ大手3社を例に取り上げさせて

    年間500食以上!冷凍食品のプロも太鼓判「無印良品の冷食」トップ5(タケムラ ダイ) @moneygendai
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/04/24
  • 止まらぬ中国の「牽制と示威」台湾有事のその時、菅首相に突き付けられるもの(歳川 隆雄) @gendai_biz

    中国海軍の示威行動 4月5日、台湾周辺の海域及び空域に緊張が走った――。中国海軍の報道官は同日、空母「遼寧」がミサイル駆逐艦など5隻の随伴艦と共に台湾周辺海域で海上訓練を行ったと発表した。 一方、台湾国防部は同日、中国空軍戦闘機8機と対潜哨戒機「運(Y)―8」など計10機が南西部の防空識別圏(ADIZ)に侵入したと発表したのである。 戦闘機24機を搭載する空母「遼寧」(山東省青島軍港が母港)など6隻の艦艇は先立つ3日午前、沖縄島と宮古島の間の海域を通過し、太平洋に向けて南下していた(防衛省統合幕僚監部が4日に発表)。 日米豪印(クアッド)4カ国に加えてフランス海軍が、インド太平洋地域での中国の海上覇権活動を念頭に5~7日までインド北東部のベンガル湾で海上合同訓練「ラ・ペルーズ」を実施したタイミングに合わせて行った中国海軍の示威行動であったことは自明だ。 仏主導の日米仏豪印5カ国海軍合同訓

    止まらぬ中国の「牽制と示威」台湾有事のその時、菅首相に突き付けられるもの(歳川 隆雄) @gendai_biz
  • 報ステCM炎上…同じ過ちを繰り返す「メディアの偉い人」の首根っこをつかんで伝えたいこと(アルテイシア) @gendai_biz

    信じられない内容 テレビ朝日『報道ステーション』のCM動画が炎上した。このCMを初めて見た時は「トンチの一種かな?」と思った。 報道番組がこんなヤバいCMを世に出すなんて、意味不明だったからだ。 だが、どれだけ目を凝らしても「よーし、女をバカにしたCMを作るぞ!」という意図しか感じない、ミソジニー(女性蔑視)の金太郎飴みたいな内容だった(後述の通り、意図がなかったとしても圧倒的にヤバい)。 CMでは、若い女性が「ただいま」と画面に向かって話しかける。 「会社の先輩、産休あけて赤ちゃん連れてきてたんだけど、もうすっごいかわいくって」 「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン的にかかげてる時点で、何それ、時代遅れって感じ」 「化粧水買っちゃったの。もう、すっごいいいやつ。それにしても消費税高くなったよね。国の借金って減ってないよね?」 「9時54分。ちょっとニュース見ていい?」

    報ステCM炎上…同じ過ちを繰り返す「メディアの偉い人」の首根っこをつかんで伝えたいこと(アルテイシア) @gendai_biz
  • パンデミックを経ても、「医学至上主義のユートピア」は訪れない(太田 充胤) @gendai_biz

    末期がんの女性は縁故関係を地道にたどって、理想的な治療や治療者についての知識を探し求める。まるで秘匿された水脈のように、日頃の行いと個々人の地道な努力によってたどり着く場所にこそ真理があるという思想がそこにある。やがて彼女は、地域で一番の治療者と呼ばれる人のところへたどり着き、ついに探し求めた「真理」を手にする。それは「現代科学」の徒が聞けば仰天するようなとんでもない「真理」なのだが、彼女たちにとっては苦労の末に勝ち得た「真理」なのである。 『ハーモニー』は訪れない 科学にはまだまだわからないことがある。権威が常に正しいとは限らない。健康ではありたいけれどもそのために指図されるのなんてまっぴらだ。自分の頭で考えて、自分の足で健康への道を歩きたい──あなたが常々そんな風に考えていたのならば、もしかすると『るん(笑)』はあなたにとって福音の書かもしれない。 実際のところ、『るん(笑)』の示した

    パンデミックを経ても、「医学至上主義のユートピア」は訪れない(太田 充胤) @gendai_biz
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    mmsuzuki 2021/03/23
    “我々はもう知ってしまった。未知のウィルスによるバイオハザードを前にして、全人類がひとつになることは決してないと。高度で洗練された管理社会に全市民が進んで参画することは決してないと。”
  • 「ステイホーム」下で母親たちが味わった「絶望と悲鳴と笑い」、社会はそれを忘れてはならない(北村 文) @gendai_biz

    しかし、もう一度問おう。そもそも、ちゃんとすることなんてできるんだろうか。ケアワークが不可欠なのに不可視化され、その実女性たちに担われているこの社会において、その女性たちが男性やその他の環境の整った人たちと同じように「共同参画」することは、そもそもが、「できるわけなんかない、うまくいくわけのない、つづけられるはずもないこと」なのだ。 そこにパンデミックが押し寄せてきたときに、女性たちが膝から崩れ落ちるのは、だから、当然だ。あわてふためき、記憶をなくし、自己嫌悪に陥り、悲鳴をあげるのも自然なことだ。むしろその悲鳴はまだ小さすぎるほどで、O’Reillyが言うように、社会をつんざくほどの声が聞こえてこなければならない。 乾いた、でもあたたかい、笑い もちろんこの間にも、ちゃんとしていたお母さんたちはたくさんいる。きれいに整えられた部屋で創意工夫に満ちたおうち時間を過ごし、色とりどりのオーガニッ

    「ステイホーム」下で母親たちが味わった「絶望と悲鳴と笑い」、社会はそれを忘れてはならない(北村 文) @gendai_biz
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    mmsuzuki 2021/03/14
    “キラキラしていない、できない自分を、恥じるのではなく隠すのではなく、白日のもとにさらけだす。なぜならこのどうしようもない日常は、そもそもがうまくできるはずなんてないものなのだから。”
  • 「ステイホーム」下で母親たちが味わった「絶望と悲鳴と笑い」、社会はそれを忘れてはならない(北村 文) @gendai_biz

    しかし当然、そんな試みがいつもうまくいくわけもない。オンライン授業中に子どもが乱入してくるのはいつものことだった。だっこしたい、おねえさんたちとおはなししたい。さらにはiPadの音が出なくなり、YouTubeの動画が終わってしまい、プラレールが脱線し、ジュースがこぼれる。 そのたびにわたしは、英文パラグラフの構成やraceとethnicityの違いを説明するのを中断して、べたべたのiPadを調整し、プラレールの青いレールと黄色い橋脚を組み直し、そしてまた授業に戻るのだった。へんな汗をかき、しどろもどろになり、焦り、苛立ち、でもZoomの画面上では笑顔をたやさないように、と、それはもう必死だった。必死すぎて、その他のことを、やはり、あまり覚えていない。 ママたちのエッセンシャルワーク 母親たちの悲鳴は、世界中で聞かれる。なぜなら「ステイホーム」は、その「ホーム」を守る者とされてきた母親たち(

    「ステイホーム」下で母親たちが味わった「絶望と悲鳴と笑い」、社会はそれを忘れてはならない(北村 文) @gendai_biz
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2021/03/14
    “「ステイホーム」は、その「ホーム」を守る者とされてきた母親たち(そして「母親業」を担う他の者たち)に、いっそう重くのしかかる”
  • 「ステイホーム」下で母親たちが味わった「絶望と悲鳴と笑い」、社会はそれを忘れてはならない(北村 文) @gendai_biz

    ステイホームの悪夢――ZoomとiPadとプラレール 二度目の緊急事態宣言が出そうだ、出る、出た、という2021年の年明け、そのニュースに安堵する声と絶望する声とが響き渡った。これで命が守られる……でも、これでまた暮らしがたちゆかなくなる……、あるいはその両方。 また一斉休校になるんじゃないか、臨時休園が始まるんじゃないか、と悲鳴をあげそうになったのはわたしだけではないだろう。一度目の緊急事態宣言下で24時間ずっと子どもと過ごすことを余儀なくされた母親・父親たちの多くもまた、もちろん家族の命を守りたいけれど、しかしこれでは命が削られる、と嘆息しただろう。 「あのときのことは、たいへんすぎて記憶すらない」という話を、よく耳にする。あの春、わたしたちはコロナにおびえ、とにかくありとあらゆるものを除菌して、何度も検温し、マスクと消毒液とトイレットペーパーを買い求め、これは買い占めじゃない買い溜め

    「ステイホーム」下で母親たちが味わった「絶望と悲鳴と笑い」、社会はそれを忘れてはならない(北村 文) @gendai_biz
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    mmsuzuki 2021/03/14
    “子どもに食事をさせながら授業案を練り、子どもが別室で夫を相手に泣きわめいているのを聞きながら講義を録画した。Zoomで授業をするかたわらに子どもをおいておかねばならないときもあった。”
  • 日本人は知らない…日本人がどんどん「貧しく」なっている「本当の理由」(小島 健輔) @moneygendai

    コロナが世界を蹂躙して経済が停滞しオリンピックどころではなくなっているが、コロナ前から先進国で最も凋落が著しかったのがホスト国である我らが日で、コロナ禍も加わって“斜陽”が止まらなくなっている。 家計調査を見ても、財務省の平均給与と国民負担率を見ても落ちるところまで落ちた感があるが、インバウンドも期待できないのに無理してオリンピックを開催したら一段と貧しくなってしまうのではないか。いったい誰が日をここまで貧しくしてしまったのだろうか。流通ストラテジストで『アパレルの終焉と再生』の著者、小島健輔氏が「当の理由」を解説する――。 家計消費支出に見る「日人の貧困化」 総務省家計調査(二人以上世帯)の20年平均消費支出が前年から5.3%も減少し、「被覆及び履物」支出は18.9%、「教養娯楽」支出は同18.6%も減少したが、コロナ禍ばかりが要因ではなく、その前から日は貧しくなっていた。 2

    日本人は知らない…日本人がどんどん「貧しく」なっている「本当の理由」(小島 健輔) @moneygendai
  • キーワードは反中・初動・適材適所……見習うべき台湾のコロナ対策(近藤 大介)

    私は7月に、スカイプを通じて唐政務委員に直接話を聞く機会があったので、改めて中国政府と台湾政府のインターネットに対する考え方の違いについて聞きました。すると唐政務委員は、こう答えました。 「いまの中国には、全体主義的な傾向が強まっていて、新疆ウイグル自治区などは徹底した管理の典型です。そしてその政策に、インターネットを活用しているわけです。 しかし台湾では、インターネットを中心とした先端技術は、民主をバージョンアップさせるために使います。政府としては、あくまでも民主や人権といったものを貫きます。プライベートセクターを重視し、全体主義的なことは極力減らしていきます。今年の新型コロナウイルスへの対応についても、あくまでも『市民にいかに役立つか』という観点から進めてきました」 コロナ対応は「二つの矛盾」との戦い 東アジア各国・地域のコロナ対策を見ていると、どこも「二つの矛盾」の克服に苦心している

    キーワードは反中・初動・適材適所……見習うべき台湾のコロナ対策(近藤 大介)