ウイスキー造りに情熱を注ぐ夫婦をモデルにしたNHKの朝の連続テレビ小説「マッサン」。いよいよ佳境だが、妻エリーを元気づけるために地元の人が手渡したのがイノシシ肉。北海道にイノシシって? 場面は第23週「待てば海路の日和あり」の初回(9日放送)。戦争の心労で元気のないエリーに、ウイスキー造りの協力者・熊さんの義弟進さんが「イノシシの肉だ。精つけて早く元気になれ」と差し出す。食糧難だけに「今夜はシシ鍋だ」と居間では喜びの声が上がる。 だが、北海道に野生のイノシシはいないというのが定説。道が明治以降に導入された生物種をまとめた外来種リスト「ブルーリスト」には、イノブタ(ブタにイノシシを交配)があるだけだ。道東の足寄町の酪農家が家畜用としたが、1985年ごろの話。次々と脱走して野生化したが、約10年かけて200頭以上を駆除し、その後の目撃情報はない。 シシ肉の場面に「おやっと思っ… こちらは有料会