『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』(南原詠 著)宝島社 海堂尊、柚月裕子など、第一線で活躍するミステリー作家たちを輩出してきた『このミステリーがすごい!』大賞。その最新受賞作『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』が刊行され、発売2週間で5万部突破のヒットを記録している。 タイトル通り、本作の主人公・大鳳未来の職業は弁理士。特許をはじめとする「知的財産権」の専門家だ。著者である南原詠さん自身も、弁理士の資格を持ち、一般企業で働く会社員だが、もともとの職種はエンジニアだったという。 「実は“知的財務は理系の裏の王道”と言われるくらい、エンジニアから弁理士になる人は多くて。技術を日本語の文章に落とし込むというのがメインの仕事なので、前提となる技術がわからないとキツイ、というのがその理由です。文系出身で弁理士の方もいらっしゃいますが、理工学部に社会人入学して、ある程度知識を入れたという方も多い