こんな文献を読んだ。 ・太田真舟「戦前の納本・検閲:内務省の発禁本について」『日本古書通信』40(10) [1975.10] p.5-7 この昭和50年頃、ちょうどLCから内務省発禁本コレクションが国会に返還されたので、それにあわせて書かれた記事だとある。 中身は内務省の納本・検閲事務に関する回想。超めずらし。とはいっても、著者の太田氏の直接の証言ではなくて、著者の「某先輩」で「古稀に近」い人からの聞き書き。 それによると… ・昭10sの前半に約2年間、週1で納本に行った。 納本の期日と、奥付の月日 ・納本の3日前は、厳重に守られていた。 ・納本が遅れたら、奥付の月日を訂正しなければならない。 ・遅れても発禁の対象にならないもの(とくに官庁出版物)は、説明し、月日の訂正捺印で受理してもらいやすいと聞いた(伝聞)。 奥付の月日 内交本(検閲本)と市販本(流布本)のズレ ・内交本の月日が訂正さ