■ウーセル・ブログ「偽ポタラ宮と文成公主の神話」■ ■政治に奉仕させられる歴史、偽ポタラ大劇場の完成 中国共産党にとって歴史とは政治に奉仕するものでしかない。その典型とも言えるのが共産党が100億円以上を投じて作り上げた、ラサの偽ポタラ大劇場。中国人民解放軍の建軍記念日である8月1日に完成した。 こけら落としで演じられたのはチベットと中国の「調和」を主題とする「文成公主」だ。文成公主とは640年に唐がチベットに送った皇女だ。強大な吐蕃(かつてのチベット)の要請に従い、唐は16歳の皇女・文成公主を、ソンツェンガンポ王の息子にして吐蕃の王グンソン・グンツェンの妻としてチベットに送った。 当時の国際関係をみれば、文成公主は人質のような存在だったが、今の共産党の歴史観ではチベットに仏教を初めとする多くの先進的文化をもたらした人物とされ、チベットがこの当時から中国の属国であったという証拠とされている