京都の旧家が所蔵し、行方不明になっていた中国の漢字字書「玉篇(ぎょくへん)」の写本(7〜8世紀)の一部が約80年ぶりに見つかったと、京都国立博物館が13日、発表した。 博物館できょう14日から始まる「シルクロード」展に出品される。 玉篇は543年に完成し、全30巻で1万6917字を収録したという。日本には唐代などの写本が伝わり、現存する数巻は国宝や重文の指定を受けている。 見つかったのは第9巻の断簡で、約60の漢字を部首別に分類し、意味や用法を説明している。現在は個人蔵で、調査した同博物館学芸部の赤尾栄慶副部長は「重文級」と話している。