欧州軍事技術史の名著として名高いバート・S・ホール「火器の誕生とヨーロッパの戦争」から 『技術は人間に関することではいつも複雑な役割を演じる。私たちは技術を、物質世界の姿形をきめ、以前は不可能だった人間の行動を可能にする――言いかえると、能力と力を与える――ものとみることになれている。私たちは、技術はまた、何ができるかに限界をおくということになかなか思い至らない。技術はこれ以上行動を組織することも企てることもできないといういわば天井を表すのである。だから完全な技術史は、新しい可能性を確立した変化だけでなく、完成した技術的「システム」あるいは集合体が、それを使う人々に否応なく課した制限をも記述しなければならない。 「制限というとき私は、ある時代の技術はもっと後世の技術ほど速くもなく、強力でなく、融通性も少ないかもしれないというわかりきった(そしてたいていは取るに足りない)事実を指しているの
前の記事 「Google対Microsoft戦争」、理解するための基礎知識 ローテク計算機、紀元前から現在までの歴史:画像ギャラリー 2009年7月15日 Dylan Tweney 人間は先史時代から、自分たちの脳の計算能力を拡張するために機械を使ってきた。現在のシリコン回路を使う計算機以前にも、数千年にわたって計算機は使われてきたのだ。 メソポタミア文明の粘土板から始まって、暗号機『エニグマ』や『クルタ計算機』まで、シリコン回路以前の「コンピューター」の歴史を画像で紹介する。 紀元前約2500年の粘土板 じつのところ、ラスコー洞窟の壁画をはじめとする洞窟絵画が意味するものについては、考古学者のあいだでもまだ議論が続いている。一方で、バビロニア[メソポタミア文明]の粘土板に楔形文字で記されたものの意味については、論争は少ない。 紀元前約2500年の昔から、穀物やビールの在庫を記録するのに使
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