ウォール街は、法改正による規制だけでなくカジノ的体質の改善こそ必要(1) - 10/06/09 | 17:05 米国連邦議会は、1930年代の大恐慌以来、最も抜本的な金融制度改革の最終的な仕上げの段階に入った。 しかし、どんな法改正よりも大事なのは、世論だ。過去20年間にわたり、強欲とリスクの度合いを高める行動が徐々にウォール街(米国金融界)を支配するようになり、2008年に世界の金融システムを危うく破壊しそうになった。世論は、この体質の改善を求める方向へと変化してきている。 画期的なデリバティブ規制 法改正の大筋は明らかだ。 (1)デリバティブ取引に関する「クリアリングハウス」(決済機関)を設け、ミステリアスでリスクの高い取引の透明度を高める。現状では、企業自身が財務諸表の中で情報を開示しないかぎり、デリバティブ取引の収益性に関する情報は入手できない。デリバティブ市場は、98年の2