12月7日、ドイツのメルケル首相は、18年間務めてきたキリスト教民主同盟(CDU)の党首を辞任した。首相としては任期の2021年まで続投すると表明しているが、今後の困難な道のりを考えると、メルケル時代の終わりはすでに始まったと言えよう。画期は17年9月の連邦議会選挙だ。それから1年余りの間、首相としてもCDU党首としても、メルケル氏の求心力は急速にしぼんでいった。まず選挙後の連立交渉が難航し
12月7日、ドイツのメルケル首相は、18年間務めてきたキリスト教民主同盟(CDU)の党首を辞任した。首相としては任期の2021年まで続投すると表明しているが、今後の困難な道のりを考えると、メルケル時代の終わりはすでに始まったと言えよう。画期は17年9月の連邦議会選挙だ。それから1年余りの間、首相としてもCDU党首としても、メルケル氏の求心力は急速にしぼんでいった。まず選挙後の連立交渉が難航し
信じられないような話だが… 10月12日、ケルンからミュンヘンに向かって走行中のICE(ドイツ版新幹線)が突然火を噴き、一両が全焼するという信じられない事故が起こった。 乗客約500人は、軽症5人を除き全員無事で救出。翌日、原因は変圧器の故障だったと発表されたが、なぜそんなことが起こったのかは、2週間が経とうとする今も、まだ調査中だ。 ケルン‐ミュンヘンはドイツを縦断している幹線の一部で、とくにケルン~フランクフルト間は日本の「のぞみ」のように、超高速で運転している。それがこの事故で閉鎖されたのだから影響は大きかった。 ところが当初、それに関するドイツ鉄道から乗客へのお知らせは、「10月19日までのこの区間の乗車券は、希望者には手数料なしで払い戻しする。火災の起こった電車に乗り合わせていた乗客は、乗車券を全額返還する。壊れた荷物も賠償する」と、ただそれだけ。 事故9日後の21日にドイツ鉄道
ドイツ代表のMFメスト・エジルが、ついに重い口を開いた。アーセナルのシンガポール遠征を前に、自身のSNSで3部構成の一大声明を発表したのだ。 まず最初に題したのは「3の1:エルドアン大統領とのミーティングについて」。今年5月に物議を醸した事件について、その見解を明らかにしたのである。 ワールドカップ開幕前の5月15日だった。エジルは同じドイツ代表のMFイルカイ・ギュンドアン(マンチェスター・シティ)、トルコ代表FWセンク・トスン(エバートン)とともに、ロンドンを訪問していたトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とイベント会場で面会。3人はいずれもトルコ系移民のドイツ育ちである。 それぞれの所属クラブのユニホームをプレゼントするなど、会談は和気あいあいとしたムードで進み、最後に何点かの記念撮影を行なった。これがのちに大きな火種となるのだ。エルドアン大統領が所属する公正発展党(AKP
ドイツW杯敗退の報を聞いて、少し前にMostly Economicsが取り上げていたこちらの記事を思い出した。著者はミドルベリー大学で言語学を教えるPer Urlaubで、今大会のドイツ代表に東独地域の出身者がトニ・クロース(Toni Kroos)しかいない背景を分析している。 In order to compete with international clubs from capitalist Western Europe that were able to purchase players from around the world, East German clubs invested in local scouting operations and youth academies, which identified and cultivated homegrown talent.
「キラキラネーム」問題や人気命名ランキングで最近も脚光を浴びる機会が多い「名前」。この名前が持つイメージはドイツ語圏でもやはり見過ごせない意義を持っている、とある調査結果が示している。 日本でも人気のドイツ名、ドイツ人にとってのイメージは? いわゆるドイツ系ファーストネームといえば、まずはマルティンやアドルフ、ヴォルフガングやフリードリヒといった歴史上の人物名でお馴染みだろう。さらには『銀河英雄伝説』のラインハルトやヒルデガルド、『進撃の巨人』のアルミンやライナーのように和製ファンタジーの登場人物名として頻繁に用いられ、また日本警察犬協会ではサイトにドイツ語による犬名リストを載せているように、多くの日本人にとって「勇敢」「格調高い」といった好意的な印象を抱かせるもののようだ。 ではこうした名前に対し、当のドイツ人たちはどのようなイメージを持っているのか? ドイツの姓名研究者トーマス・リーベ
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