2011年11月に、『無駄なく、豊かに、美しく生きる30のこと』という書籍が出版されました。住宅・インテリア設計、住宅関連商品のデザインを専門とする著者が、「美しいものしか置かない。そう決めれば、ものは少なくなります」というメッセージを込めてまとめたもの。 そんな同書のなかから、より実践的な項目だけをセレクトし、改稿のうえ、再構成したのが『少ない予算で、毎日、心地よく美しく暮らす36の知恵』(加藤ゑみ子著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)。ここで提案されているのは、シンプルな生活だからこそ味わえる本当の豊かさ、ていねいで美しく、潤いのある、簡素な生活です。 美しさや上質さは、予算とは関係ありません。現時点におけるに美的感覚とも関係ありません。なぜなら「美しい」を基準にしようと決めた時点で、個人差はありますが、少しずつ美的感覚は磨かれていくものだからです。その過程もまた、心豊かで心地よく、