東京大が新年度から導入する、新入生向けの特別休学制度に22人が応募したことがわかった。 1年間の休学中に、ボランティアや留学などを通じて、学ぶ意義を見いだしてもらう制度だが、学業は1年遅れてしまう。事前に人気を測りかねていた学内では、安堵(あんど)の声が上がっている。 新制度の名称は「FLY Program」。欧米の大学で、入学資格を得た人が入学を延期して社会体験に取り組む「ギャップイヤー」がモデルだ。東大では約3000人の新入生から、30人を上限に募集し、活動資金の一部として最大50万円を補助する。 型にはまらない若者の挑戦に期待する一方、教員からは、「1年休学して、高校時代の友人たちの“後輩”になるのは耐えられないのでは」「休学中の計画を考える余裕があるのは、高校2年で受験勉強を終えてしまう最優秀の受験生ぐらい」などと、人気を危ぶむ声が出ていた。