アベノミクスが失敗し、安倍政権は追い詰められたと先週号に書いたが、7~9月期GDPマイナスショックはこれを決定的なものにした。 ただでさえ、集団的自衛権行使容認、特定秘密保護法、武器輸出解禁、原発再稼働などに反対の有権者は多数を占める。それに加えて、看板政策であるアベノミクスが失敗となれば、安倍政権の致命傷になってもおかしくない。しかし今、安倍氏は、この劣勢からの大逆転を夢見ている。野党の選挙態勢が全く整わないうちに、奇襲解散総選挙で寝首をかこうというのだ。今のところ、その戦略は当たっている。 自民党がダメだとしても、一体、誰に投票したら良いのか見当がつかず、やはり自民党しかないのか、と途方に暮れる有権者が多いのだ。 そこで、選挙に向けて、政党ごとに評価をし直してみよう。 日本経済がここまで低迷したのは、'90年代からの自民党政治のせいだ。官僚主導政治で、農協、医師会、電力会社などの既得権