イラスト/KEI (c)SEGA 0 これは夢を見ているんだな――と、菅原勇雄(すがわらいさお)はなんとなく自覚していた。 なぜなら、嫁にいったはずの姉が傍にいたからだ。おまけに高一だった自分の体はやけに縮んでいたし、小学生だったはずの妹は幼稚園児に戻っていた。 目の前では、見覚えのあるシーンが再生されていた。幼い自分と姉がケンカをしているのだ。きっかけも覚えている。姉がゲームハードを買いに行き、勇雄はその帰りを楽しみに待っていた。しかし姉が買ってきたモノは、勇雄がやりたかったものとは違っていたのだ。 「姉ちゃん! なんでプレステ2じゃねえんだよ!? 今時ドリームキャストなんて誰もやってねえよ!!」 小学生の自分は、遠慮無く姉に喚き散らしていた。しかし姉の方は慣れたもので怒りもしない。 「うるさいわねー。こっちの方が通好みのゲームが揃ってるし、ゲームもハードもバカ安だったのよ。あたしがお