将棋の藤井聡太王位(棋聖=19)が史上最年少3冠となった。13日午前9時から東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた第6期叡王戦5番勝負第5局で、午後6時22分、111手で豊島将之叡王(竜王=31)を下した。この結果、対戦成績を3勝2敗として叡王を初めて獲得。今年防衛した棋聖、王位と合わせ、叡王奪取で3冠達成となった。19歳1カ月での達成は、1993年(平5)1月に羽生善治現九段(50)が達成した22歳3カ月を大幅に更新する快挙でもある。 ◇ ◇ ◇ 3冠への道が盤上に開けていた。ゆっくり駒台から持ち駒の銀をつまむ。先手6一銀と打ち込んだ。豊島が投了を告げると、史上最年少3冠が誕生した。「先手6二金(107手目)で勝っているかと思いました。最年少3冠は意識してなかった」。時折、目をしばたたかせながら慎重に言葉を選んで、淡々と語った。 お互いに先手番で勝利を挙げて、2勝2敗で迎えた最終第