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田中秀臣とbookに関するprisoneronthewaterのブックマーク (6)

  • 安倍晋三氏が批判を受け入れてなお助言を求めた「経済ジャーナリスト」の一冊 | レビュー | Book Bang -ブックバン-

    著者は日の経済ジャーナリストを代表するひとりだ。個人的には「最も優れた」という形容詞をつけたい。日の政官財の欲望渦巻く世界、ワシントンでの覇権国家アメリカの生々しさ、打算に秀でた中国政治家たち、そして長期停滞の舞台裏までを、現場での取材を豊富に交えて描き、現代史の証言として面白い。 田村氏が経済ジャーナリストとして最も優れているのは、現場体験を踏まえ、客観的なデータとそれを的確に読み解く経済学の基礎がしっかりしているからだ。当たり前のようでいて、経済学を適切に現場で応用できる記者は日にはほとんどいない。日の経済記事の後進性はひどいものなのだ。 取材対象との距離感も素晴らしい。日の記者たちはしばしば取材対象と懇意になりすぎてしまい、忖度を重ねる「御用記者」が多い。いまでも財務省のご機嫌をとるかのような緊縮財政記事ばかり書いている。このような安易な姿勢とはきっぱり決別しているところ

    安倍晋三氏が批判を受け入れてなお助言を求めた「経済ジャーナリスト」の一冊 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
  • 世代を超えた経済論壇エース同士の対談 | レビュー | Book Bang -ブックバン-

    自由と民主主義は、日や欧米の多くの国を支える価値観だ。だが、ロシア中国などの権威主義国家の台頭や、また既得権益を守るさまざまな集団の抵抗によって、この価値観は危機に直面している。社会は分断され、意見の対立が激化することで、自由と民主主義という共通価値がいまや失われつつある。この自由と民主主義の危機的状況とそこからの打開策を、岩田規久男・柿埜真吾『自由な社会をつくる経済学』は、対談形式によってわかりやすく解説している。岩田は、デフレ不況の脱却に貢献してきた経済学者(前日銀副総裁)であり、柿埜はその若き後継者だ。世代を超えた経済論壇のエース同士の対談という点でも面白い。 「歴史を顧みれば、人類史の中で自由な社会は原則ではなく常に例外だった」とする著者たちの問題意識は切実だ。社会が油断すれば、政治や経済活動、そして表現や思想の自由もわれわれはあっという間に失いかねない。しかも日では「リベラ

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  • 高水準の福祉と着実な経済成長は経済学者の政治関与にあった! | レビュー | Book Bang -ブックバン-

    世界トップ水準の暮らしやすさ、福祉国家、女性の社会進出率の高さ、ノーベル賞などスウェーデンに対するイメージは評価が高いものが多い。最近では、中立国家としてのスタンスを変更した。ロシアに抗してNATOへの加盟を申請したことが話題になった。人口1千万ちょっとの国だが、その経済・社会の枠組みは、「スウェーデン・モデル」として知られている。スウェーデン・モデルは、高水準の福祉の提供と同時に、着実な経済成長を実現した。 書は、このスウェーデン・モデルの形成と確立にどのように経済学者たちが関与したのかを、通史的に解説したものだ。スウェーデン経済学歴史を扱った日最初のとなる。世界的にもまれで、その学術的な意義は高い。ただし専門知識は無用で、著者の文章のうまさもあり、すいすい読める。 著者が展開する視野も広い。コロナ禍やウクライナ戦争に直面している世界での、国境をまたいだ「福祉世界」の確立を目指す

    高水準の福祉と着実な経済成長は経済学者の政治関与にあった! | レビュー | Book Bang -ブックバン-
  • 『ル・モンド』紙から精選された弱者のための経済学 | レビュー | Book Bang -ブックバン-

    何百億円もする豪華なヨットや数兆円の個人資産を有するオリガルヒ(ロシアの新興財閥)の存在が、ウクライナ戦争を契機にして注目を集める。西側社会はその資産の没収を制裁措置に加えているが、そもそもなんでロシアにはこの種のスーパーリッチが多く生まれるのだろうか。その理由は所得の高低に関係なく所得税が均しく13%だからだ。 歪んだ税制が、ロシアの深刻な経済格差を生み出している根源だ、とピケティは書で教えてくれる。そして税制や経済対策が公平さを保たないと、ロシアだけでなく、同じ権威主義国家の中国でも、あるいはハイパー資主義と化した米国や欧州でも社会は不安定化し、国民は不幸になる、と断言している。 書は、フランスの新聞『ル・モンド』に連載された論説から精選された時論の書である。日でもベストセラーになった『21世紀の資』以降のピケティの発言を知る上では最適だ。特にロシア中国のようなポスト共産主

    『ル・モンド』紙から精選された弱者のための経済学 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
  • トップページ | 読書人WEB

    なぜ、を読むのか? Why do we need to read books なぜ、を読むのか?書『読書人カレッジ2022』の執筆者の一人である明石健五は、それを「考えるため」であると言います。 ある未知のものに出会ったとき、そこに驚きと感動が生まれる。そうして、初めて自分なりに思考することができ、それを人に伝えることができるようにもなる。 そういう過程を生きられる人のことを、「知性ある人」というのではないか。では、「知性」を自らのものにするためにはどうすればいいのか。繰り返しになりますが、「読み」「考え」「書く」ことを通してしか感得できないのではないか。 新しい出来事や局面に出会い、答えのない問題を考えることで鍛えられていくものが、確かにある。そういう問題は、すぐれたの中にいくつも見つけることができます。 繰り返し考えることによって、自分の思考を鍛えていく。それによって、今の世の

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    なぜ、を読むのか? Why do we need to read books なぜ、を読むのか?書『読書人カレッジ2022』の執筆者の一人である明石健五は、それを「考えるため」であると言います。 ある未知のものに出会ったとき、そこに驚きと感動が生まれる。そうして、初めて自分なりに思考することができ、それを人に伝えることができるようにもなる。 そういう過程を生きられる人のことを、「知性ある人」というのではないか。では、「知性」を自らのものにするためにはどうすればいいのか。繰り返しになりますが、「読み」「考え」「書く」ことを通してしか感得できないのではないか。 新しい出来事や局面に出会い、答えのない問題を考えることで鍛えられていくものが、確かにある。そういう問題は、すぐれたの中にいくつも見つけることができます。 繰り返し考えることによって、自分の思考を鍛えていく。それによって、今の世の

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