昨日紹介したLevineやWilliamsonの議論ではクルーグマンをケインジアンとして断罪していたが、スウェーデンの経済学者Lars Syllが表題のブログエントリを書き、クルーグマンを真のケインジアンではないとして断罪している(原題は「Why Paul Krugman is no real Keynesian」)。これにデロング経由でクルーグマンが反応した。 クルーグマンの反応の内容は概ね以下の通り。 ケインズは多くのことを述べたが、必ずしもすべて整合性が取れていたわけではない。Syllは、均衡モデルを使い期待の不安定性を強調しなかった咎でクルーグマンは真のケインジアンではないと言うが、ケインズ自身も、一般理論の冒頭で有効需要の原理を説明する際に、期待を所与とした一時的な均衡モデルを用いた。 経済学は偉人の訓詁学として進めるべきではない。現状の理解や意思決定の助けになるかどうかで経済学