世界銀行とIMFは拠出金に応じて発言権が決まることになっ ているのです。その点が国連とは違うわけです。日本の拠出金は 世銀もIMFについても米国に次いで第2位なのです。 しかし、日本が世銀やIMFにおいて目立って何かをしたかと いうと、ほとんど何も聞こえてこないし、見えていないのです。 日本はまさに顔のない巨額出資国になっているのです。 その原因のひとつは、世銀とIMFへの日本のかかわりが年来 財務省の硬直した官僚たちの手に委ねられていることにあると思 うのです。現在、官僚の天下りの問題が問題視されていますが、 世銀やIMFの方にそれが及んでいることに多くの人は気がつい ていないと思います。外交ジャーナリストの古森義久氏は、次の ようにいっています。 ――――――――――――――――――――――――――――― 財務官僚たちにとってワシントンは「世界最後の桃源郷」 である