しかし、それ以外の投手を見れば、9回完投は、シーズンで1、2度あれば御の字というレベルで常に後続投手の救援を仰いでいる。優勝を目指す先発投手陣としては、これでは貧弱だ。桑田氏はその気になれば「9回完投135球」が余裕で可能な投手を作ろうとしているのだろう。 ポイントになるのは「イニング当たりの球数」 ポイントになるのは「イニング当たりの球数」だ。9回135球は、1イニング当たり15球。これは投球数の目安となる基本の数字だが、現在のNPBではこの数字をクリアする投手はほとんどいない。 <2020年の規定投球回数以上の投手の1イニング当たりの平均投球数> 〇パ・リーグ 千賀滉大(ソ)17.32 山本由伸(オ)15.48 有原航平(日)15.54 涌井秀章(楽)16.38 高橋光成(西)16.83 美馬学(ロ)15.26 田嶋大樹(オ)17.01 石川歩(ロ)15.55 〇セ・リーグ 大野雄大(
巨人の桑田真澄氏が「9回完投135球」の持論を唱えたのが話題になった。同氏に取材経験もある記者による記録を含めた「球数」考察を前後編の2回に分けてお送りする(後編はこちら)。 新型コロナ禍の春季キャンプでひときわ注目を集めているのが巨人の桑田真澄一軍投手コーチ補佐だ。2006年に退団して以来15年ぶりの巨人復帰である。 そして就任にあたって桑田コーチは「先発投手は9回完投135球を目指すべき」と持論を唱えたことが、大きな話題になっている。 筆者は2016年、東京大学で行われた「野球科学研究会大会」にパネリストとして招かれ、このとき当時東京大学大学院の研究員だった桑田氏の知遇を得た。その誼で2019年に『球数制限』という本を刊行するにあたって、桑田氏にコメントを寄せていただいた。顔を合わせれば、意見交換をするような間柄である。 「野球は近い将来マイナースポーツに」 2016年の「野球科学研究
▶︎由伸神回シリーズ 高橋由伸が嫌いだった7人の投手 https://youtu.be/3_7DtOiVU44 プロ野球チップス前半戦 https://www.youtube.com/watch?v=EkO0E1JoJQY&t=722s プロ野球チップス後半戦 https://youtu.be/6PHoWyizWq4 ▶︎過去のプロ野球チップス企画はコチラ 【第1弾 開封】 https://www.youtube.com/watch?v=ERL1CeB282I https://www.youtube.com/watch?v=RMltLgkXSrQ 【第1弾 プロスピ対決】 https://www.youtube.com/watch?v=w3kx2ZMAE6s&t=448s https://www.youtube.com/watch?v=2qA-vSEdBPg 【第2弾 開封】
ほぼありえない眉唾ものの記録 「50m5秒7の俊足」 「俊足巧打の1番打者で、50mは5秒8――」 甲子園の結果を報じる新聞やテレビのニュースでは、今年もこんな言葉が躍っている。 野球における選手の走力の高さを示すのに、読者が身近にイメージしやすい50mの記録というのはわかりやすい指標なのだろう。誰もが学生時代に体力テストで測定経験があるし、記録のインパクトも伝わりやすい。 だが、実はこれらのタイム、ちょっと眉唾ものの記録なのだ。 50m走の日本記録は、100mでも日本歴代4位となる10秒02の記録がある朝原宣治が持つ5秒75。世界記録保持者のウサイン・ボルトでさえ5秒47だ。つまり、毎年甲子園には日本記録を上回る選手が何人も出場しているということになる。 「野球選手がみんな申告通りのタイムを競技場で出せたら、100mで日本人が9秒台を出すのにこんなに時間がかかっていませんよ(笑)。俊足の
「文春オンライン」で好評だったスポーツ関連記事をNumber Webの読者に向け特別公開します!(初出・文春オンライン 2018年8月16日) 夏の甲子園が佳境を迎えている。 今年で100回目を数える夏の風物詩は、酷暑の中で連日好ゲームを見せてくれている。プロ注目の選手たちをはじめとした高校球児の一生懸命な姿は、見ているこちらの気持ちも熱くさせてくれる。 その一方で、毎年この時期、高校野球で報じられる“ある数字”を見て心を痛めている人たちもいる。 それが全国の陸上競技関係者の面々だ。 ほぼありえない眉唾ものの記録 「50m5秒7の俊足」 「俊足巧打の1番打者で、50mは5秒8――」 甲子園の結果を報じる新聞やテレビのニュースでは、今年もこんな言葉が躍っている。 野球における選手の走力の高さを示すのに、読者が身近にイメージしやすい50mの記録というのはわかりやすい指標なのだろう。誰もが学生時
阪神の矢野監督が大人数で会食をしていた事実が夕刊フジの報道で発覚したが球団は「許可を得ていた。内規違反ではない」との見解を発表。奇妙な理屈にネットは批判の声で炎上した(資料写真・黒田史夫) 阪神の矢野燿大監督(51)が、8月の広島遠征で球団の内規に違反する5人以上による会食をしていたことが12日、夕刊フジによって報じられたが、球団は、会食があったことを認めた上で事前に球団本部の責任者が相談を受け許可したもので内規違反にはならないとの見解を示すコメントを発表した。 球団は、外食許可日かつ比較的感染者数の少ない広島での開催であり、監督のチームマネジメント、チーム力強化に資する内容と判断して会食を許可したという。阪神は新型コロナウイルスの感染を予防するために遠征中の外食可能日を設定した上で「4人以下」「同ポジションを避ける」「個室利用」などの細かい内規を定めていた。だが、9月19日に、その内規に
私のツイッター発言も引用され、すでにインターネット上は"大論戦"になっているようだが、改めて自分の言葉で考えを明らかにしておきたい。 巨人の原辰徳監督の6日の阪神戦での采配について、球団OBたちが発した意見に対してだ。 0対11と大量リードを許した8回の場面で、原監督がマウンドに送り出したのは、高校時代に投手経験もあったという内野手の増田大輝選手だった。5番手の投手が打ち込まれた直後で、報道によれば巨人で野手が登板するのは71年ぶりとのことだったそうだ。無失点で抑えたことが、まずは称えられるべきだ。 この起用に対し、巨人の元監督でもある堀内恒夫さんや同じく巨人でヘッドコーチ経験のある伊原春樹さんが批判的なコメントをしたことに、私は首をかしげざるを得ない。 堀内さんはブログを「これはやっちゃいけない」のタイトルで更新。「巨人軍はそんなチームじゃない。今、首位にたっているじゃないか。強いチーム
ドジャースのケリーが衝撃投球「2球目は本当にアンフェアー」 ■ドジャース 6-4 パドレス(日本時間29日・サンディエゴ) ドジャースのジョー・ケリー投手が28日(日本時間29日)の敵地パドレス戦で投じたツーシームに驚きの声が上がっている。100マイル(約161キロ)近い剛速球が信じられない変化を見せ、内角への1球は打者が腰を引いたにもかかわらず、ストライクゾーンへと曲がってストライクに。MLB公式ツイッターが動画を公開すると、ファンからは「違法になるべき」「美しい」などと驚きの声が上がっている。 この試合では、5回2失点の好投に逆転の2点タイムリーと投打で活躍した先発・前田健太投手の後を受け、2番手でマウンドに上がったケリー。マチャドを二飛に仕留めると、続く主砲ホズマーに対して驚愕の投球を見せた。 初球は高めへの98マイル(約158キロ)のツーシーム。内角のボールゾーンから大きく変化して
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