山谷-。住居表示にはないが、南千住駅周辺(東京都荒川区、台東区)にある日雇い労働者向けの簡易宿泊所が並ぶ街だ。もちろん一般住民も住んでいるし、観光客、特に外国人旅行者が安いホテルを利用するため訪れるようになった。 そんな山谷で、多様性を生かした街づくりを進めているのが、一般社団法人「結 YUI」だ。現在、2軒の観光客向けホテルと1軒の簡易宿泊所を運営。ホテルは外国人が多く、簡易宿泊所は「見守り型」として、社会福祉士や精神保健福祉士が支援している。 代表理事の義平真心さん(44)は、山谷は地域の人と労働者が対立しがちに見えるという。 「路上にごみを捨てて汚い」という住民と、排除されて不信感を持つ労働者。そこに外国人旅行者が来ても交流はない。距離を感じることで誤解が生じることもある。 考えたのが、住民と労働者、旅行者が交流し関係性をつくるカフェの建設だ。 運営しているホテルの1階にカフェを造り
大規模災害発生時に被災地に派遣され、避難所などで高齢者や障害者らの支援にあたる県災害派遣福祉チーム「ぐんまDWAT」が2日、発足した。同日、チーム員になるための研修が前橋市内で行われ、参加した約130人がチームに登録された。平成23年3月の東日本大震災の震災関連死が現在も増え続ける中、二次被害を防ぐための被災者の福祉ケアが急務となっており、今後の活躍が期待される。 ぐんまDWATは、昨年3月、県と県社会福祉協議会が県内の福祉関係17団体と協定を締結したことを受け、発足に向けた準備が加速。社会福祉士や介護福祉士、精神保健福祉士など福祉関係者で構成され、チーム員はその専門性を生かし、大規模災害時の避難所運営などに携わり、被災者の支援を行うのが主な役割だ。 福祉ケアの必要性が高まった契機は、東日本大震災にある。発災後、避難所には多くの高齢者や障害者、乳幼児などが避難したが、自閉症の子供がパニック
自身の活動内容などについて説明する津田祥子さん(右)=滋賀県栗東市の栗東文化芸術会館さきらで、衛藤達生撮影 重度精神障害者の地域での自立を支援する専門家組織「Q-ACT(キューアクト)」=福岡=の創設メンバーを招いた講演とシンポジウム「精神障害を持つ方の地域生活を支えるために~Q-ACTの軌跡と今後の展開~」(県精神障害者家族会連合会など主催)が11日、栗東市綣2の栗東芸術文化会館さきらであった。県内外の関係者ら約150人が参加。訪問看護の重要性などについて意見を交わした。 Q-ACTのACTは包括的地域生活支援を意味する英語の略称で、1960年代に米国で生まれた考え方。連絡を受けると、看護師など専門家が利用希望者を訪問して、多様な観点から障害者が望む「自立」へ向け取り組む。Q-ACTは福岡市などで2チームが24時間365日無休で活動をしている。
他人とのコミュニケーションがうまく取れないといった発達障害の人たちの就職を支援するため、厚生労働省は来年度から、ハローワークに専門の相談員を配置して、仕事探しから職場への定着までを一貫して支援していくことになりました。 しかし、発達障害の人はコミュニケーションや対人関係を築くのが難しい人が多く、就職先がなかなか決まらなかったり、すぐに離職してしまうケースが相次いでいるということです。 このため厚生労働省は仕事探しから職場への定着までを一貫して支援する専門の相談員「発達障害者雇用トータルサポーター」を来年度からハローワークに配置することを決めました。 サポーターは、過去に病院や自治体などで発達障害の人たちの生活相談などに応じた経験がある、精神保健福祉士や臨床心理士などの中から選ばれます。 相談にやってきた人の障害の特性を把握し、就職活動を行う際にどのような仕事や会社が適しているかアドバイスを
塩崎恭久厚生労働相は25日の閣議後の記者会見で、措置入院患者への支援の強化を柱とした精神保健福祉法の改正案について、「早期の成立を図らなければならない」とし、秋にも召集が見込まれる臨時国会での成立を目指す考えを示した。【松村秀士】 改正案は、昨年7月に起きた相模原市の障害者施設での殺傷事件を踏まえたもので、措置入院を終えた精神疾患の患者に対する医療などの継続的な支援や、精神疾患患者を支援する「地域協議会」の設置を自治体に義務付けることが盛り込...
昨年7月に起きた相模原障害者施設殺傷事件を受け、国が今年度、全国の自治体に精神障害者の社会参画の支援などをする精神保健福祉士200人を増やせる予算措置をしたにもかかわらず、実際の増員は非常勤を含め1県4政令市の計23人にとどまることが、毎日新聞の調査で分かった。国会審議中の精神保健福祉法改正案が施行されれば、自治体は措置入院患者への支援を強化しなければならないが、人員不足のままでは入院長期化など患者に不利益が生じる懸念もある。 殺人罪などで起訴された植松聖被告(27)は、事件前の昨年2~3月に精神疾患と診断され措置入院していた。だが、退院後は通院をやめ、相模原市の支援対象からも外れていたことが事件後に問題視された。
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