40歳、地方在住・独身の女。この息苦しさをなんと表現したらいいのだろうか。 別に法を犯している訳ではないのに、肩身が狭い。そして永遠に半人前扱い…。 マンガ『姉の結婚』(西炯子/小学館)は、リアル過ぎる、等身大のアラフォー女性を描き、既婚・未婚、若年・熟年を問わず多くの指示を得ている。愛とは甘いだけではない、苦く辛い経験も伴うと、教えてくれるからだ。 この作品は、ステレオタイプの女性コミックとは違う。仕事も恋愛も出産、選択肢が増えた分、複雑になった女の人生。その描き様は、いわば21世紀版の恋愛の教科書のようである。このリアルさは、男が読んでも心に響く作品であろう。 同著者による原作の映画『娚の一生』(2015年2月公開予定)は公開前から話題を呼んでいるが、この作品がメディア化されるのも時間の問題だ。 ■ 白馬の王子様は…… 物語は、39歳を迎えた主人公ヨリにイケメンが現れるところから始まる