「最大の理由は、状況の変化だ」――JASRACが公取委の排除命令取り消しを求めて行っていた審判請求を取り下げ。浅石理事長は、競合を歓迎する姿勢をアピールした。 「最大の理由は、状況の変化だ」――日本音楽著作権協会(JASRAC)の浅石道夫理事長は9月16日、公正取引委員会による排除措置命令取り消しを求めて行っていた審判請求を取り下げた理由について記者会見でこう述べ、公取委が指摘した問題は事実上解消したとの認識を示した。 「競合他社がいる状態は、JASRACのステップアップのために時代が用意してくれた贈り物だ」とも述べ、ライバルの著作権管理会社・NexTone(ネクストーン)を歓迎する姿勢をアピールした。 問題視された「包括利用契約」とは JASRACをめぐっては、放送局と結んでいる「包括利用許諾契約」が、競合他社の参入を阻害しているとして、公正取引委員会が09年、排除措置命令を出していた。