さて前回お伝えした、「拾ってきた石を卵だと思ってあたため続けていたオスのハクトウワシ」だが、その後進展があったようだ。 ハクトウワシのマーフィーは片目が見えず、野生に戻すことができないため、アメリカ、ミズーリ州の「ワールド・バード・サンクチュアリー」という野鳥保護施設で暮らしている。 そんな中、強風で巣から吹き飛ばされて落ちてしまったハクトウワシのヒナが施設に保護された。そこでスタッフは、マーフィーに本物の赤ちゃんを育てる機会を与えることにしたのだ。 彼の子育てに対する本能は失われていなかった。スタッフはヒナの安全性を常に確認しながら様子を見ていたところ、マーフィーはかいがいしくヒナの面倒をみはじめたのだ。
ニュージーランドの孤島に生息する「シュレーターペンギン(学名:Eudyptes sclateri)」は、最初に産んだ卵を捨てて、2個目の卵だけを大事に育てるという奇妙な習性を持っています。 これは、シュレーターペンギンを研究する専門家にとって、長年の大きな謎となっていました。 産卵は多大なエネルギーを消費するため、せっかく産んだ卵を捨てるのは、鳥類において異例の行動なのです。 しかしこのほど、ニュージーランド・オタゴ大学(University of Otago)の研究チームは、その最新調査から、シュレーターペンギンが1個目の卵を放棄する理由について、解答を提示しました。 その理由は、一夫一婦の両親が、2羽のヒナを同時には養えないことから来ているようです。 研究の詳細は、2022年10月12日付で科学雑誌『PLOS One』に掲載されました。 In ‘bizarre behavior,’ N
ダチョウはアホだが役に立つ 2021.03.27 公開 / 2021.10.01 更新 ツイート ダチョウってどんな鳥?そのすごさとアホさ 塚本康浩 ダチョウ博士・塚本康浩氏。新型コロナなど感染症予防に力を発揮する「ダチョウ抗体マスク」開発者で、京都府立大学学長でもあるが、その飾らないキャラクターで大人気となっている。 ここでは塚本氏の著書『ダチョウはアホだが役に立つ』から一部を紹介する。はたしてダチョウはどんなふうに「アホ」なのか? * * * ダチョウという鳥は、ホンマにアホです。どれくらいアホかというと、自分の家族もわからんのです。 生息地であるアフリカのサバンナや砂漠では、ダチョウは10羽くらいの小さな群れを作って暮らしています。 オスはけっこうまめで、繁殖期になると砂地に月のクレーターみたいな巣を作り、卵が孵(かえ)ったらオスとメスが一緒になってヒナを育てます。そこだけ見
愛知県豊橋市の農家が考案した、カラス捕獲用の大型おりが市内で活用されている。市に捕獲の許可を得て3カ所で設置し、いずれの場所でも1年目から年間100羽以上を捕獲できた。地域のカラス被害削減に効果が表れている。 おりは果樹農家の中西敏さん(72)が10年ほど前に考案した。屋根部分はアーチ状に連なり、中心部が谷間になっている。谷間部分に幅45~50センチの隙間を作り、入り口となるように設計。谷間には返しとして針金を垂らし、おりの内側から出られないようにした。 幅12メートル、奥行き3メートル、高さ3・5メートル。中西さんは「カラスが警戒しないよう、入ったカラスが飛び回れることが重要」とする。 中西さんが考案したおりは設置当初、年間200羽以上を捕獲した。成果を受け、構造を参考にして市内の2組織がおりを設置。いずれも年間100羽以上を捕獲できた。 細谷校区有害鳥獣捕獲部会は2021年3月に国の交
いま、東京の上空では異変が起こっている。長きにわたり「都市鳥界」のトップに君臨してきたカラスに迫る勢いで、ワカケホンセイインコが増え続けているというのだ。 もともとはペットであったこのインコが、なぜ野生化しここまで増えてしまったのか、そしてこれ以上増え続けたらどんな被害が起こるのか…? 前編の「東京でいま「巨大インコ」と「カラス」のヤバすぎる「縄張り争い」が勃発している…!」の引き続き、専門家が警笛をならす。 人間は見下されている そもそも、東京のインコはなぜカラスと競合するまで増殖してしまったのか。帰化鳥類研究会代表の日野圭一氏が語る。 「ワカケホンセイインコはインドやスリランカが原産の鳥で、'60年代後半から'70年代にかけてのペットブームに乗じて日本へと入ってきました。 しかし、'69年にワカケホンセイインコを輸入、運送していた業者のコンテナが東京都内で壊れるという事故がありました。
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8羽の若いコンドルに追跡装置を取り付けて、飛行の様子を記録する研究により「コンドルは1回も羽ばたくことなく5時間滞空し、距離にして170キロメートルも飛行することが可能」だということが確かめられました。 Physical limits of flight performance in the heaviest soaring bird | PNAS https://www.pnas.org/content/early/2020/07/09/1907360117 We tagged Andean condors to find out how huge birds fly without flapping https://theconversation.com/we-tagged-andean-condors-to-find-out-how-huge-birds-fly-without-fl
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ニュージーランド・マナ島で、コンクリート製のシロカツオドリの模型のそばに立つナイジェル(右、撮影日不明、2018年2月7日提供)。(c)AFP PHOTO / FRIENDS OF MANA ISLAND via the DEPARTMENT OF CONSERVATION - NEW ZEALAND 【2月8日 AFP】ニュージーランドの島で何年もの間たった1羽で暮らし、「世界一孤独な鳥」として知られていた雄のシロカツオドリ「ナイジェル(Nigel)」が死に、同国の野生生物愛好者の間に悲しみが広がっている。 「仲間のいないナイジェル」とも呼ばれていたこの鳥は、ウェリントン沖にあるマナ(Mana)島で、野生生物を呼び寄せようと環境保護活動家らが設置したコンクリート製模型のコロニーの中で数年間にわたり暮らしていた。ナイジェルはこの模型の一つと恋に落ち、羽づくろいや巣作り、さらには交尾をしよう
従来、動物の音声コミュニケーションは、話し手が聞き手の行動を機械的に操作する単純なものであると考えられてきました。本研究は、この枠組みを覆しうる大きな成果です。「リンゴ」と聞くと赤いリンゴを頭に思い描くように、シジュウカラも「ヘビ」を示す鳴き声からヘビをイメージできるのです。私たちが会話の中で用いる様々な認知能力は、実は他の動物にも広く進化しているのかもしれません。 概要 シジュウカラは天敵のヘビをみつけると、「ジャージャー」と聞こえる特別な鳴き声を発し、仲間に警戒を促します。この鳴き声は、ヘビに遭遇した時以外に発せられることがないので、「ヘビ」を示す単語(名詞)であるかもしれません。もしそうであれば、ヒトの言語と同様に、仲間のシジュウカラ(聞き手)にヘビのイメージを想起させる可能性があります。 そこで本研究では、このヘビ特異的な鳴き声が、仲間のシジュウカラ(聞き手)にヘビに関する視覚イメ
太陽光など受けた光のほぼ全てを羽根で吸収してしまうことで、周りからは体の大部分が完全に真っ黒に見えてしまうという「スーパーブラックバード」がパプアニューギニアに生息しています。あまりに黒すぎるためにその表面の模様や凹凸はほとんど見ることができず、ぽっかりと黒い空間が存在するようにしか見えないほどという鳥なのですが、どんな仕組みで光を吸収しているのか、そして何のためにそのような「進化」を遂げてきたのかが研究によって明らかにされています。 Structural absorption by barbule microstructures of super black bird of paradise feathers | Nature Communications https://www.nature.com/articles/s41467-017-02088-w How Birds of Pa
最近またこの鳥のことが海外サイトで話題となっていたので、記事を加筆修正して再びお送りするよ! レンカクは、チドリ目レンカク科に分類される鳥類の一種。この鳥の特徴は、なんてったってとてつもなく足長さんなところ。特にヒナだとその特徴が顕著に現れててリアルなのに「コラ」だろ?っていうレベルなんだ。
仏マルセイユで撮影されたおんどり(2006年3月6日撮影、資料写真)。(c)AFP/GERARD JULIEN 【7月24日 AFP】(一部更新)夜明けを告げるおんどり(雄のニワトリ)の鳴き声の順番は、集団内の序列で決まっているとする、ニワトリ界の長年の謎を解明した研究結果が23日、発表された。最上位のおんどりが朝一番の鳴き声を上げる一方で、格下のおんどりたちは自分の番を辛抱強く待っているという。 夜明け前に最初の「コケコッコー」が聞こえた直後、近くから次々と他の鳴き声が続くのは、おなじみの光景だ。 だが、おんどりたちは誰が最初に鳴くのかを、どのようにして決めているのだろうか。 英科学誌ネイチャー(Nature)系オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に掲載された、飼育されたニワトリを用いた一連の実験結果によると、それは集団内の地位で決ま
まるで雪のような純白を身にまとった美しいシロフクロウが、獲物目掛けて滑空するその瞬間をカメラが捉えた。カナダに広がるオタワの雪原に黄色い眼光だけが鋭く浮かび上がる。 さすが捕食者の上位ランクなだけのことはある。この顔、確実に何匹か殺ってる顔だわ。 野ネズミに狙いを定めたシロフクロウは、地表すれすれまで急降下し、襲撃の完璧なタイミングを見計らう。この美しくも衝撃的な瞬間を撮影したのは写真家のリック・ドブソンさんだ。 「獲物を見つけたシロフクロウは、狩りをするために音もなく接近してきました。シロフクロウは昼行性で、昼も夜も狩りをするなど活動的です。休むときは、見つかりにくいように、雪に覆われた雪原でじっと座っていることが多いですね。狩りになれば、フェンスの支柱や電柱などの上に止まって、獲物を探します。」 被写体に接近するために、ドブソンさんはゆっくりと進み、さらにシロフクロウまで直線的に向かわ
氷上の格闘技といえばアイスホッケー。では氷上の人気キャラといえば、皆さんは何を思い浮かべるだろうか。おそらくその答えは「ペンギン」であろう。きっと “Suicaのモデルにもなっているカワイイカワイイペンギン” に違いない。 が、しかし! 私たちはペンギンについて知らなさすぎるようだ。なぜかというと、本気を出したペンギンは猛烈に恐ろしいからである。「こんなペンちゃん見とうない!」となるのがイヤな人は、次の画像を閲覧しない方がいいかもしれない。 海外サイトに掲載されたペンギンちゃんの画像を見てみると……おぉぉぉぉ……なんじゃこりゃぁ〜! かわいらしくペンペン歩くはずのペンギンが大口開けたら、世にも恐ろしいことに!! こ、こんな恐ろしい顔をするのかと、ちょっとどころか、ガッツリとショックを受けてしまうほどの表情だ。 確かにペンギンは魚を丸呑みにするため、口は広く、そして一気に吸い込めるようになっ
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