心臓の移植手術をめぐり、医療機関側が受け入れ体制を理由に患者への移植を見送ったケースが去年1年間に全国で16件あったことが、日本心臓移植学会の調査でわかりました。提供された心臓は、ほかの医療機関で別の患者に移植され、廃棄されたケースはなかったとみられるということですが、学会は「医療機関どうしの連携を深めるなど、対策が必要だ」としています。 日本心臓移植学会は、心臓の移植手術を行っている全国の11の医療機関を対象にアンケート調査を行い、去年1年間に実施した心臓移植の件数と、受け入れ体制を理由に移植を見送った件数をたずねました。 その結果、去年1年間に提供された心臓、115件のうち、手術ができる医師やスタッフがそろわなかったり、同じ日に別の移植手術があり、ICUが空かなかったりといった理由で移植を見送ったケースが、合わせて16件あったことがわかりました。 医療機関別では ▽東京大学医学部附属病