2021年4月、自殺幇助を合法化する法案がフランス議会で審議されたことを受け、公の場ではめったに発言しないフランス人著名作家のミシェル・ウエルベックが口を開いた。結果的に議決にはいたらず審議期限を迎えたこの「安楽死法案」だが、ウエルベックは仏「フィガロ」紙に寄稿し、激しい反対意見を述べている。 命題その1:誰も死にたくはない 多くの人は、生命が完全に失われてしまうよりは、弱っていてもあった方が良いと思うものです。ちょっとした楽しみくらいは残っていますから。生命というものは、いずれにしても「弱っていく過程」と言えるのかもしれません。それに、ちょっとした楽しみ以外の楽しみなど、そもそもあるでしょうか(これは掘り下げて考えてみるべき問題でしょう)。 命題その2:誰も苦しみたくはない これは肉体的な苦しみの話です。精神的な苦しみには魅力があり、美的な素材にもなり得ます。こうした苦しみを奪おうという
義手・義足の“欠損女子”に会えるバーに潜入 障害は「かわいい・かっこいい」|ウートピ http://wotopi.jp/archives/28686 ぼくのブクマ この辺の議論はすでに「小人プロレス」で言い尽くされているねん。あれは結局、ポリコレに反するということになったっけ 蔵書から紹介シリーズの一環として、それを写そう。 滅びる寸前だったミゼットプロレスをルポした作品を、呉智英氏が論評した文章を紹介します。 「異端の笑国」(文庫版の題は「君は小人プロレスをみたか」)は滅びゆくショースポーツ、小人プロレスのルポルタージュである。おそらく二度とこの種の本がでる可能性はないことを考えれば、資料として貴重だろう。しかし、それよりもむしろ「人権いい子」が内心の葛藤をどう処理していったかの記録として興味深い本だ。 君は小人プロレスを見たか (幻冬舎アウトロー文庫) 作者: 高部雨市出版社/メーカー
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1998年7月25日に発生した和歌山毒物混入カレー事件。事件から2ヵ月半後の10月4日、現場近くに住む林健治(当時53歳)、真須美(同37歳)夫妻が、保険金詐欺関連の容疑で逮捕された。 健治は容疑を認め、2005年に刑期を終えている。一方真須美は、カレー事件における殺人と殺人未遂の容疑で再逮捕され、2009年に死刑が確定した。有罪の決め手となったヒ素鑑定に問題があったことは、前回触れたとおりである(「和歌山カレー事件・20年目の真実〜林真須美は本当に毒を入れたのか」)。 今回は、ある日突然、両親が逮捕され「死刑囚の子ども」と言われながら育った4人きょうだいの20年をふり返る。 家族全員がそろった最後の日 1998年10月4日。早朝5時前に自宅2階の自室で目を覚ました林家の次女(中2。学年は当時。以下同)が、ただならぬ予感に窓を開けると、おびただしい数のライトが自宅を照らしていた。 すでに2
性犯罪の被害者が沈黙せざるを得ない日本の社会を変えなければならない──実名も顔も出して自らもレイプに遭ったことを明かしたうえで訴え続ける伊藤詩織に、おそらく誰よりも強く共感している女性がいる。東京都下の小さな町でつましく暮らす44歳の主婦だ。 彼女は長い間封印してきた自らの忌まわしい体験を伝えようと、伊藤に長い、長い手紙をしたためた。伊藤に、そして一人でも多くの人に伝えたい、どうしても伝えなければいけないと思うことがあるからだ。 拝啓 伊藤詩織様 テレビやウェブマガジンなどであなたの身に起きた出来事を知り、ご著書『ブラックボックス』やクーリエ・ジャポンの特集「性暴力はなぜ起こる」も拝読しました。堂々とお顔もお名前も出して闘っているあなたに、匿名でお手紙を出す失礼をどうかお許しください。 Me too. 私も性犯罪の被害者です。今から25年も前のことになりますが、ローマで日本人の女子大生6人
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