新刊のご案内:平野甲賀著『もじを描く』 ごあいさつ 平野甲賀さんは、現代の日本を代表する装丁家にして、グラフィックデザイナーです。たとえ、その名は知らないとしても、本屋さんでよく見かける、あのユニークな描き文字の作者だといえば、おわかりになるでしょう。みなさまの書棚にも、平野さんのデザインによる本が、きっと、何冊かあることと思います。 わたくしどもSUREは、このたび、平野さんを、いつもの黒子役の場所から、主役の舞台の上にひっぱりだして、そのひと本人が自身を大いに語り、描き文字をさらに描き下ろし、そして全体を装丁する、まさに自作自演の演劇的一冊の執筆・制作をお願いすることができました。 知る人ぞ知る、平野さんはちょっぴりシャイにして繊細、それでいて大胆な、名文家でもあるのです。 40年以上のキャリアから、自由闊達、融通無碍な平野甲賀の世界が、豊富な話題とともに展開されていき