Jan Tschichold(ヤン・チヒョルト、1902-74)はライプチヒに生まれたタイポグラファです。 パウル・レナーに招かれて1926年にミュンヘンの学校で教壇に立ちますが、1933年にナチスによって職を追われて、その後ドイツを離れてスイスのバーゼルに移ります。大戦後もイギリスのペンギン・ブックスのリデザインを任されるなどブックデザイナーとして活躍して、1966年にSabon という優れたローマン体も残しました。 先日、勉強のためにチヒョルトの本『Erfreuliche Drucksachen durch gute Typographie』を買ったところ、組版の例のいくつかが Futura で組まれていました。日本でささやかれている「Futura はナチス」関連の噂話では、「チヒョルトは Futura を避けていた」みたいなのもあるそうですが... チヒョルトは良い組版の例を示すのに