日本の娯楽産業の中で、世界的に成功したジャンルとして「ホラー映画」がある。 『リング』や『呪怨』といった、日本人にも親しみ深いホラー映画の名作は、実は海外でも「ジャパニーズホラー」と呼ばれる独特のジャンルとして高い評価と人気を得ている。例えば、全米で公開後2週間にわたり動員数No.1となった『THE JUON/呪怨』は、日本人監督作品として初のハリウッド興行収入1億ドルを突破しており、この記録はいまだに破られていない。 一方で、ゲームはどうか。無論、海外のパソコンゲームでホラーゲームの先鞭はつけられてきたが、やはり90年代の日本のゲームクリエイターたちがエポックを切り拓いたのは疑いない。中でも世界的に大きな成功を収め、ゲームにホラーの可能性を切り拓いたのは、カプコンが1996年に発表した『バイオハザード』だろう。 その後、欧米のファンを数多く抱えて映画化もされた『サイレントヒル』を始め、『