スマホゲームが「息抜き」に ――『攻める大和撫子編』のなかで、特にお気に入りのエピソードがあれば教えてください。 さくら たくさんあって選ぶのが難しいですね(笑)。 第1局「負け方を選ぶのは棋士自身」では、「投了図を負ける方が選べる」という発想にとても驚きました。有名な棋聖戦第1局(2020年)、渡辺明棋聖-藤井聡太七段の「王手を防ぐために打った桂馬で逆王手」という投了図について熱く語ってくれたのですが、投了までの過程をじっくり聞くことができました。普段プロが何を考えて将棋を指しているか、少しだけ知ることができたかなと。対局中の棋士の心理についてはずっと聞きたかったですし、自分でも読みたかったものが描けました。 あと、山口恵梨子先生はスマホゲームが「息抜き」になっていて、課金もしているそうなのですが、「(オートプレイのゲームに課金して)置いて眺めている」という話が面白かったです(笑)。山口