江口寿史は、1970年代~80年代にかけて『すすめ‼︎パイレーツ』や『ストップ!! ひばりくん!』などのギャグ漫画で、漫画界に旋風を巻き起こした漫画家である。そして、1990年代以降は街中でその絵を見かけない日はないほどの売れっ子イラストレーターとなり、現代のイラストレーションに大きな影響を与えている。 (左から)『すすめ‼︎パイレーツ』『ストップ!! ひばりくん!』 とりわけ、江口が描き出す女性画にはファンが多い。他にも筆者はコンバースのオールスターを描かせたら江口の右に出る者はいないと思っているが、キャラクターが身に着ける服やスニーカー、バッグやギターなどの小物まで、ブランド名がわかるほど忠実に描く。現代のイラストレーションで多く見られるこうした手法を普及させた立役者であり、今なお追従するイラストレーターは後を絶たない。 そんな江口は実に多趣味である。ジーンズやスニーカー、そして腕時計