遠方からカットに来てくれた男子高校生。その子が丸刈りになって現れたのは1週間後のことでした。さらに…。 「髪型変えないと推薦取り消すと脅かされた」 「地毛だと証明書を書いたのに黒く染められた」 届いたのは1000件以上の悲痛な声。子どもたちが自分らしく輝けるように。いま“校則改革”に取り組む美容師がいます。 (岐阜放送局ディレクター 植木翔吾)
3月、学習塾が主催する来年度の高校入試説明会が都内で開かれていました。 生徒や保護者への説明に、気になる言葉が出てきました。 「都立高校は男子と女子で合格基準が違うことは注意してほしい。女子のほうが頑張って成績を上げないと同じ学校に入れない」 九州出身の私たちには驚きの一言。聞けば都立高校の普通科は男子と女子の定員を別に設けているのです。全国でもこんなことは東京以外にありません。今、LGBTQの生徒たちへの対応も求められる中で、一体どういうことなのでしょうか。 (首都圏局/都庁担当記者 野中夕加・ディレクター 村山世奈) この記事に寄せられた意見をまとめた記事はこちら 全国唯一の “男女別定員制” 都立高校の一般入試は、内申点を300点満点、5教科の学力検査を700点満点に換算し、合計1000点満点の中で、得点が高い順に合格が決まります。しかし、東京は全国で唯一、都立高校の全日制普通科の定
今月導入が延期された英語の民間試験について、東京大学は去年4月、それまでの慎重な姿勢を転換し、活用へとかじを切りました。 今回、NHKは、その直前に開かれた自民党の会議の音声データを入手しました。そこでは大臣経験者が、東京大学に民間試験を活用するよう、文部科学省に指導を求める発言などをしていたことが分かりました。専門家は「大学が萎縮する発言だ」と指摘しています。これについて、東京大学は外部からの影響はなかったとしているほか、大臣経験者は「発言は当たり前で議院内閣制の意味も無くなる」と話しています。 大学入学共通テストの英語の民間試験について、文部科学省は今月、導入の延期を決めましたが、その決定過程などが不透明だと批判されています。 NHKは、去年4月13日に開かれた自民党の教育再生実行本部の音声データを入手しました。 この会合には、自民党の国会議員に加えて、文部科学省の幹部や、大学の関係者
大学入学共通テストに導入される英語の民間試験について、萩生田文部科学大臣が、「身の丈に合わせて頑張ってもらえれば」などと発言し、立憲民主党の枝野代表は、大臣にあるまじき発言だとして責任を追及する考えを示しました。 こうした中、萩生田文部科学大臣は、24日、民放のBS番組で、「裕福な家庭の子どもが回数を受けてウォーミングアップできるというようなことがあるかもしれないが、自分の身の丈に合わせて2回をきちんと選んで頑張ってもらえば」などと述べました。 これについて、立憲民主党の枝野代表は、水戸市で記者団に対し、「現実的には生まれ育った家庭環境によって教育の機会はすべてイコールにはならないという現実があるが、いかにイコールにするかが政治の役割だ」と指摘しました。 そのうえで、枝野氏は、「政治の役割を放棄してしまっているような、文部科学大臣としてあるまじき発言で、菅原前経済産業大臣以上に深刻な問題だ
ある小学校で起きたいじめ。先生は両者を一緒に呼んで、「仲直りの会」というものを開いたそうです。いじめを受けた子どもは自分の意見を言えなかったのに、最後に先生が求めたのは、両者の『握手』でした。子どもはその後、学校に通えなくなりました。(社会部記者 勝又千重子) この話を聞いたのは、去年、仙台市で起きた母子の心中事件を取材した時です。母親が小学2年生の娘を連れて命を絶ったきっかけは娘に対するいじめでした。学校や教育委員会に、何度も対応を求めても解決せず、保護者など周囲からも孤立を感じた末に選んだ死でした。 あまりにやるせない事件。「真相は何だったのか」と取材していると、母親が生前、170枚もの手記を残していたことを知りました。 そこには、娘が登校中に棒でたたかれそうになったり、無視されたりしたといういじめの詳細、さらに学校側や教育委員会とのやり取りが克明に記されていましたが、中でもある記述に
再来年から始まる「大学入学共通テスト」には、初めて記述式の問題が導入されます。その採点には、およそ1万人が必要とされていますが、アルバイトの大学生も認める方針であることが、文部科学省への取材で分かりました。専門家は「大学入試を学生に採点させるのは異例だ。採点の信頼性に関わる問題だ」と指摘しています。 国語と数学には、従来のマークシート方式に加え、記述式の問題が初めて導入されることから、文部科学省は業者に委託して行う採点におよそ1万人が必要だと見込んでいます。 この採点者について、国は具体的な要件を示していませんが、大学院生や教員の退職者だけでなく、アルバイトの大学生も想定していることが文部科学省への取材で分かりました。 これについては、学生が大学入試の採点に関わることに加え、記述式という大学教員でも難しい採点業務を正確にこなすことができるのか、疑問視する声も挙がっています。 共通テストのプ
日本の教員は世界の中でも最も多忙であることがOECD=経済協力開発機構の調査で明らかになりました。部活動などの課外活動にかける時間の長さがその大きな要因で、専門家は「海外の事例も参考にしながら働き方改革を進めるべきだ」と指摘しています。 この調査は、OECD=経済協力開発機構が世界各国の教員を対象に勤務実態や指導内容などを調べるため、5年に一度実施しています。 去年の調査には、日本の小中学校の教員およそ7000人を含む世界48の国と地域が参加し、その結果が公表されました。 このうち、中学校の教員の1週間の勤務時間は全体の平均が38.3時間だったのに対して、▽日本は最も長く56時間、▽カザフスタンが48.8時間、▽カナダが47時間、▽イギリスが46.9時間、▽アメリカが46.2時間などとなりました。 業務別にみると、日本は授業の時間は18時間で、ほかの国や地域と大きな差はありませんでした。
今のセンター試験に代わり、再来年から始まる「大学入学共通テスト」に新たに導入される英語の民間試験に対しては、さまざまな疑問の声が上がっています。 西日本の高校で英語を教えている教員は去年、生徒が受けたある民間試験の採点に疑問を持ちました。 「地域をきれいにするためにできることは何だと思うか、1つ取り上げて理由を書きなさい」という英作文の問題で、生徒の解答用紙には「I think to inportant」としか書かれておらず、文法や単語のつづりも間違っていました。 この教員は、過去に民間試験の採点に関わった経験があり、自身ならば「0点」にすると言いますが、業者から返ってきたスコアは160点満点中41点だったということです。 この試験の採点はアジアなど複数の国の業者に委託するなどして行われているといいます。 この教員は「自分の能力を測定するだけの検定試験なら、生徒のやる気を損なわないため、多
「林間学校」「部活・サークルの合宿」「修学旅行」。学生時代の一大イベントですが、もしかしたら、再来年の夏は、これらのイベントが実施できなくなる学校がでるかもしれません。その理由は東京オリンピックでのバス不足で、組織委員会から異例の協力要請があったのです。ネットには「欲しがりませんオリンピック終了までは!ってか?戦時中かよ!」などといった批判的な書き込みも。いったい何が起きているのか?調べてみました。(宮崎放送局記者 牧野慎太朗、ネットワーク報道部記者 後藤岳彦) ことし7月下旬のこと。全国の教育委員会や大学に文部科学省やスポーツ庁から異例の協力要請の文書が送られました。 添付された組織委員会の文書には「関東、東北や中部、近畿など幅広い地域のバス事業者の協力を得る必要がありますが、東京大会の開催時期である夏から初秋の期間は、観光などレジャーやスポーツイベントの開催などに伴う観光バスの高稼働時
おととし新潟県で学校にいじめを相談していた男子高校生が自殺した問題で、当時の校長が遺族に学校の不適切な対応を謝罪しました。 これを受けて当時の校長が8日、遺族の自宅を訪れ、仏壇に手を合わせたあと、父親の佐々木正さんに「学校の体制の甘さが招いた結果について深く反省しました」と謝罪しました。 これに対し佐々木さんは「息子の自殺にも苦しめられ、学校側の態度にも苦しめられた」と訴え、元校長に学校の不適切な対応に対する責任を取るよう求めました。 謝罪のあと元校長はいじめに対応する委員会を開かなかったことについて「自殺した生徒がもうこれでいいと言ったのでそのままにしていた」と話しました。 また自身の責任については、現在大学で教員を養成している立場から「再発防止にできることを今の仕事でやっていきたい」と話しました。
まずは、本当にインド料理店が増えているのかを調べてみました。NTTタウンページ株式会社によりますと、「インド料理」の登録件数は10年前の2008年には569件でしたが、2017年には2162件と4倍近くに急増しています。 それだけインド人の料理人が増えているのか?インド大使館に聞いてみると、意外な答えが返ってきました。 「インド料理店といっても、インド人ではなくネパールの人がやっている店が多いように思います。海外の日本料理店も日本人がやっているとは限らないのと同じですね。インドとネパールは食文化も近いですし」 そこで今度は、日本に住んでいるネパール人について調べてみました。 在留外国人統計によると、日本に住む外国人はことし6月末時点で263万7251人。統計を取り始めた昭和34年以降で最も多くなり、総人口のおよそ2%と、日本に住んでいる人の50人に1人は外国人ということになります。 国籍・
各地の学校で新学期が始まる中、文部科学省は子どもたちのランドセルなどが重すぎるという意見を踏まえて、宿題で使わない教科書などは教室に置いて帰ることを認めるよう、全国の教育委員会に対して求める方針です。 そのため、ランドセルなどの荷物は重量が増し、腰痛となる子どもたちも出始めるなど、対策を求める声が上がっていました。 文部科学省は全国の教育委員会などに、従来の学校の対応を見直すよう近く通知する方針です。具体的には、家庭学習で使用しない教科書や、リコーダーや書道の道具などについては、施錠ができる教室の机やロッカーに置いて帰ることを認めるよう求めています。 また、学校で栽培したアサガオなどを持ち帰らせる場合は、保護者が学校に取りに来ることを認めるとしています。 文部科学省は「子どもたちの発達の状況や通学の負担などを考慮し、それぞれの学校でアイデアを出し合って対応してほしい」と話しています。 子ど
教員の長時間勤務が問題となる中、文部科学省は部活動での負担軽減のため、全国の公立中学校に新たに部活動指導員1万2000人を配置することを決め、そのための費用13億円を来年度予算案の概算要求に計上する方針を固めました。 こうした中、長時間労働の要因の1つとなっている部活動での指導の負担を軽減する必要があるとして、全国の公立中学校に新たに部活動指導員1万2000人を配置することを決め、そのための費用13億円を来年度予算案の概算要求に計上する方針を固めました。 一方、海底地震と津波の観測網の空白域の解消に向け、高知から宮崎県沖にかけての海底に、水圧や揺れなどを観測できる多数のセンサーをケーブルでつなげた観測網を整備するため32億円を概算要求に盛り込むことにしています。 さらに、スーパーコンピューター「京」の後継機について、2021年までの稼働を目指して本格的な製作に入るのに伴い、開発費用として2
「うちは女の子だから無理して大学に行かせなくてもいいと思ってるんだよね」「娘が地元の短大に進むなら、車と成人式の着物を買ってあげるー」 お盆で帰省し、久しぶりに会った親戚のことば。「大学全入時代」とも言われるようになりしばらくたちますが、「男だから」「女だから」の差、今も根強くあるのでしょうか。データからひもときます。(ネットワーク報道部) 今回、分析したのは、8月2日に公表されたばかりの「平成30年度学校基本調査」(速報値)。文部科学省が毎年公表しているもので、全国の学校数や生徒数、卒業後の進路などがわかるデータです。このデータを基に、この春の4年制大学への進学率を都道府県別に試算してみました。
経済的に厳しくても、お金の不安なく安心して学べるようにしよう、そう考えて国が作った支援があります。でも調べて見ると、その支援は隣の町では受けられるのに自分の町ではダメで、案内を見ても誰が対象になるのかよくわからないことがある支援でした。これはちょっと、おかしいのではないか。そう思った話です。 (高知放送局記者 西浦明彦/熊本放送局記者 藤島温実) この春、高知市の小学校で29歳の母親が、一人娘のまなちゃんの入学式にのぞみました。 「友達をいっぱい作って遊びたい」。そう話す、まなちゃん。 ところが見守るお母さんは不安でいっぱいでした。理由は“お金”です。「義務教育は、これを無償にする」とされていますが、現実はそうではないのです。 入学式のあと、購入する学用品の説明がありました。粘土のセットや算数の教材などなど。 「全部要るんだ……」。そうつぶやき、1920円と書かれた購入欄にチェックを入れま
今、全国の小学校と中学校で、中心となっているのは50代のベテラン先生です。しかし、この先生たちが大量退職する時期を迎える中、思わぬ事態が起きています。 (福岡局記者 大西咲) 私が取材で訪れたのは福岡県内の春日南中学校です。 職員会議の様子を見て、あることに気づきました。 居並ぶ先生たちの多くがベテランだったのです。この学校では、31人いる先生のうち実に50歳以上は13人、つまり4割を超えていました。 50代の先生は学校で中心的な役割を担っています。 卒業式が間近に迫ったこの日も、50代の先生は後輩の先生に、「式の段取りは大丈夫?」とか、「保護者向けのプリントは間に合いそう?」などと声をかけていました。 ベテラン先生は、こうした若手の指導だけでなく、生徒指導や校長・教頭との橋渡しもしてくれる貴重な存在となっています。 なぜ、今の学校には50歳以上の先生たちが多いのでしょうか。 全国の教員採
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