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ブックマーク / salon.mainichi-kotoba.jp (4)

  • 三省堂国語辞典8版のさまざまな気配り

    三省堂国語辞典は8年前の7版で「美人が7人もいなくなった」と話題になりました。「古めかしく感じられたり、昔の男性目線で書かれたりした用例だった」という考え方で用例から「美人」という語を削除したのです。今回の8版でも、そうした考え方をさらに進めています。 8年ぶりに改訂された「三省堂国語辞典」(三国)8版の校閲記者注目ポイントを紹介しています。 8年前に7版が出た際は「三国から美人が7人もいなくなった」と話題になりました。つまり、「古めかしく感じられたり、昔の男性目線で書かれたりした用例だった」(三省堂辞書出版部の奥川健太郎さん)という考え方で用例から「美人」という語を削除したのです。 今回の改訂でも、そうした考え方をさらに進め、削除したり、説明を加えたりしています。

    三省堂国語辞典8版のさまざまな気配り
    Nyoho
    Nyoho 2021/12/29
  • 「ウラジミール」と「ウラジーミル」 ロシア人名の注意点

    図書館で借りた、19世紀ロシアを代表する文豪の一人、イワン・ツルゲーネフの「はつ恋」。ロシア文学「金の時代」の代表作です。 「はつ恋」(新潮文庫)裏表紙カバー 何気なく目に入った裏表紙の内容紹介には「16歳のウラジミールは……」とあり、チェコ系か何かの人の話だっただろうか、などとぼんやり考えたところで、はっとして中身をめくりました。 「はつ恋」(新潮文庫)文の表記は「ヴラジーミル」。裏表紙と合っていません。出版社のサイトを見てもの紹介文は裏表紙と同じ「ウラジミール」でした。 「ウ」と「ヴ」の違いは日語で表記しがたい音をどう文字にするかの問題で悩ましいところですが、文と裏表紙が合っていないのは気になります。しかしより気になるのが長音記号「ー」の位置です。 英語で綴ればVladimirで、表記に長音の要素があるわけではなく、「ウラジミル」と書かれることもありますが、ロシアではアク

    「ウラジミール」と「ウラジーミル」 ロシア人名の注意点
    Nyoho
    Nyoho 2019/08/26
  • 「そもそも」辞書を、言葉をなんだと思っているのか

    安倍晋三首相が4月19日の衆院法務委員会で「そもそも」という言葉を辞書で調べたら「基的に」という意味があると答えたことについて、昨日の閣議では「大辞林」(三省堂、第3版)に「(物事の)どだい」という意味があることを媒介に、「そもそも」=「どだい」=「基的に」という論法をやってのけました。 iOS版「大辞林」より これに倣えば、「そもそも」を辞書で引くと「いったい」ともある、「いったい」を引くと「一つのからだ」という意味もある、従って「そもそも」は「一つのからだ」という意味だ――という詭弁(きべん)が成り立ってしまうではありませんか。辞書を、言葉をなんだと思っているのでしょうね。 ちょっと振り返ってみましょう。 1月26日の衆院予算委員会での首相答弁。 「かつての共謀罪は、いわば、共謀して何人かが集まって合意に至ったらそこで共謀罪になるわけであります。今回のものは、そもそも、犯罪を犯すこ

    「そもそも」辞書を、言葉をなんだと思っているのか
    Nyoho
    Nyoho 2017/05/13
    政治家は特にそうだけど、しゃべる仕事、言葉で何かを伝える仕事のはず。それがこんなに言葉をないがしろにするのでは…
  • 新聞は、なぜ固有名詞の字でも変えることがあるのか

    文字に求められる「公共性」 まず固有名詞は、あくまで固有の「名詞」であり、固有の「文字」ではありません。固有名詞の「固有性」は文字にあるのではなく、その呼び名にあります。文字には使う人々が共有する認識が必要で、ある種の公共性が求められます。文字については公共の規則に準拠し、固有名詞の固有たるゆえんの呼び名は尊重する、というのが基的な立場です。 ですから、漢字の字体については「現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」とされる「常用漢字表」や、「一般の社会生活において、表外漢字を使用する場合の『字体選択のよりどころ』」である「表外漢字字体表」など、国で定めた規則におおむね準拠しています。 ご人から強い希望を申し入れられたりするような特段の事情がなければ異体字は使用せず、原則の字体を用いて「黒澤明監督」は「黒沢明監督」としますし、出版社の「文藝春秋」は「文芸春秋」と表記します。村松友視さん

    新聞は、なぜ固有名詞の字でも変えることがあるのか
    Nyoho
    Nyoho 2016/02/06
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