アメリカにおけるクリネックスティシュー発売当時の雑誌広告。"Remove Cold Cream"(コールドクリーム落とし)と明確に謳われていた。 ティシューペーパーといえば、誰もがすぐに思い浮かべるのが「クリネックスティシュー」だろう。実はこれ、日本オリジナルの製品ではない。生まれはアメリカのキンバリー・クラーク社。時は1924(大正13)年、第一次世界大戦後まもなくのことだ。 大戦中、同社は米国陸軍省と赤十字社の要請により、コットンに代わる素材"セルコットン"を開発した。この技術を転用し、女性が化粧に使うコールドクリームを落とすための使い捨てハンカチとして発売したのが、クリネックスティシューだった。 当時のアメリカ女性は化粧落としの際にタオルや布を使っていたため、非衛生的で、洗うのを面倒に感じていた。使い捨てにできるクリネックスティシューの登場は、女性にとって願ってもない朗報だったわけだ