遂に日本でもAndroid携帯が発売された。注目を集めているAndroidとは,一体何なのか,パソコンに移植するためにはどのような作業が必要なのか,アプリケーションを開発するにはどうするのか解説する。 目次 Androidの仕組みを知る(1)
32ビットOSから64ビットOSへの移行は、アーキテクチャーの変更を伴うため、アプリケーションの互換性や移行、OS自身の移行については気になるところだろう。64ビットの夢のようなスケーラビリティは、誰にでも理解してもらえるはずだ。しかし、いくら64ビットOS上で32ビットアプリケーションが実行できると言っても、すべてのアプリケーションの実行が保証されているわけではないし、実際、動かないケースもある。 Windows 32 on Windows 64(WOW64) 64ビットOSであるWindows Server 2008 R2では、32ビットOS向けの32ビットネイティブアプリケーションもそのまま動く。ただし、すべての32ビットアプリケーションが完全に動作するというわけではない。カーネルモードの32ビットデバイスドライバーや、カーネルモードで動作する32ビット版のウイルス対策ソフトウェアな
Windowsでtracertコマンドを実行すると,あて先のホストに向けてTTLを一つずつ増やしながらICMPエコー要求パケットを送り,時間超過メッセージを返信してきたルーターのIPアドレスを順次表示する。 tracertコマンドを実行すると,送信元のパソコンはICMPのエコー要求パケットを送信する。このとき,tracertコマンドではパケットのヘッダー部分にある「TTL」というパラメータを使う。TTLはそのパケットが経由できるルーターの数を示す値である。ルーターを経由するたびに一つずつ減っていく。「0」になるとルーターはそれ以上パケットを中継せずに廃棄する。このときルーターは送信元に対して,「時間超過(time exceeded)メッセージ」をエラーとして返す。 tracertコマンドでは,このTTLと時間超過メッセージをうまく使って,経路にあるルーターの情報と往復時間を調べている。図4
ネットワーク・コマンドは,いつでもどこでも手軽に使えるとても便利なツールです。グラフィカルなユーザー・インタフェースを備えたツールは直感的でわかりやすいものの,起動に時間がかかったり,何度もクリックしないと目的のウインドウが表示されないといったまどろっこしさを感じることがあります。そんなときはコマンド・プロンプトをさっと開いてネットワーク・コマンドを実行したほうが,ずっと早く目的を達せられます。 そこで本連載では代表的なネットワーク・コマンドとその活用法を解説します。これからネットワークの運用管理を担当する人も気軽に試せるように,基本的な使い方から説明していきます。画面を多用しながら丁寧に解説しますので,実際にコマンドを打ち込みながら読み進めていってください。 また,Windowsの標準コマンドだけを使った簡単な運用管理の手法も紹介します。ネットワーク・コマンドを定期的に実行したり,その結
マイクロソフトが開催している開発者向けイベント「Tech・Days 2010」の基調講演で2010年2月23日、「Windows Azure Platform」の早期導入事例が紹介された。宝印刷の青木考次取締役常務執行役員(写真1)は、自社データセンターで運用していたEDINET入力管理ツール「X-Editor」のシステムの一部を、Windows Azure Platform上に移行した経緯を講演した。 Windows Azure Platformは、マイクロソフトのデータセンターで運用されるクラウド・プラットフォーム。クラウドOS「Windows Azure」、クラウド上のリレーショナル・データベース「SQL Azure」、クラウド版のビルディング・ブロック・サービス「Windows Azure platform AppFabric」を提供する。同社 執行役 デベロッパー&プラットフォー
Android Runtime 次いで,アプリケーションの実行環境「Android Runtime」を解説する。Android Runtimeは,仮想マシン「Dalvik VM」と,基本的なAPIを提供するコア・ライブラリで構成される。 Androidのすべてのアプリケーションは,Dalvik VM上で動作する(図4)。Dalvik VMは,Java VMと同様,メモリー管理をガベージ・コレクタ*が担当している。開発者がメモリーの確保と解放を明示的に実行しないでも,メモリー・リークによる深刻なシステム破壊を防いでいる。 加えて,JavaからC/C++を呼び出すAPIのJNI(Java Native Interface)にも対応している。CやC++で書かれたネイティブのコードが実行可能となっている。 Dalvik VMのアーキテクチャは,“レジスタ・ベース”を採用している。レジスタ・ベースは
遂に日本でもAndroid携帯が発売された。注目を集めているAndroidとは,一体何なのか,パソコンに移植するためにはどのような作業が必要なのか,アプリケーションを開発するにはどうするのか解説する。 Androidは,米Google社が開発し,携帯電話関連の業界団体であるOHA(Open Handset Alliance)が2007年11月に発表した,ソフトウエア・スタック(複数層で構成するソフトウエア群)である。 Androidを構成するソフトには,携帯端末向けに改良されたLinuxカーネルとミドルウエア,アプリケーションの実行環境,開発環境であるアプリケーション・フレームワーク,アプリケーション,がある。 Androidは携帯端末用として開発されているものの,適用範囲は携帯端末にとどまらない。Androidが現在対応しているCPUは英ARM社のARM系と米Intel社のx86系の2種
「SQL Azureは、単なるSQL Serverのホスティングではない」--そう語るのは米マイクロソフトでSQL Azureを担当するプリンシパル・プログラム・マネージャーのトニー・ペトロシアン氏。2009年11月17日~19日(いずれも米国時間)に開催中の「PDC09」で同社は、SQL Azureに自動バックアップ機能を追加することなどを明らかにした。 「SQL Azure」は、同社のクラウドサービス「Windows Azure」の一部。Windows AzureにはSQL Azureだけでなく、「Azure Table Storage」という表形式のデータベースも存在する。SQL Azureは「T-SQL」が使える一方で、データベースのサイズが最大で10Gバイトに制限されている。一方のAzure Table Storageは、1つのテーブルの情報を最大で数千台のサーバーに分散配置する
米マイクロソフトが「PDC09」で発表したWindows Azureの新機能「Azure XDrive」は、Windows Azureの仮想マシンにNTFSのディスクボリュームをマウントする機能だ。分散ストレージの「Azure Storage」上で管理され、1個のディスクボリュームのデータが複数台のサーバーに分散/複製して保存される。そのため高い耐障害性が実現する。2009年11月18日(米国時間)のPDC09のセッションで、詳細が明らかになった。 Azure Storageにはこれまで、構造化データの保存に向いた表形式のデータベース「Azure Table Storage」、非構造化データの保存に向いた「Blob」、Windows Azureの仮想マシンである「Webロール」「Workerロール」を連携させる「Queue」の3種類があった。これらはいずれもWebサービス経由で利用するスト
広範な従量制を採る「Google App Engine」と「Amazon Web Services」を比較対象とした。 米Microsoftは2009年7月14日,11月に商用化するPaaSサービス「Windows Azure」の料金体系を一部明らかにした(関連記事)。1時間0.12ドルからの時間課金,各種割引を用意するなど,後発ならではの弾力的なモデルを提示している。先行するPaaSの「Google App Engine(GAE)」,さらにはIaaSサービス「Amazon EC2」と料金体系を比較してみた。 今回比較した3サービスは,コンピューティング・リソースを従量課金で利用できるタイプのPaaSおよびIaaSである(表)。仮想マシンの時間貸しサービスが基本のEC2については,PaaSであるAzureおよびGAEとの比較を分かりやすくするため,EC2以外のPaaSサービスを加えたAma
2008年9月に執筆した「調べれば調べるほど分からなくなる「クラウド」」という記者の眼が思いのほか,読者の支持を得ているようである。9カ月も前の記事にもかかわらず「エンタープライズ・クラウド」関連記事のアクセスランキングの上位に位置することも少なくない。はてなブックマークでの反響を見ても,同じような問題意識を持っている人もいるようである。 だからといって,疑問をほったらかしにしておくわけにはいかない。「いつまでも分からないと言っていてはダメでしょう。早く調べて解決してくださいよ!」。記者の一人にも,こう指摘された。日経コンピュータの中田敦記者である。 中田記者は,黎明期からクラウド・コンピューティングを取材しており,日経コンピュータやITproに多くの関連記事を執筆している。4月に出版した書籍「クラウド大全」の筆者の1人でもある。彼にしてみれば「クラウド」はもはやバズワードではなく(関連記
PowerShellスクリプティングを駆使して作業したいが,習得が大変だと考えている人にとって,PowerShell 2.0は待ちに待ったツールと言えるかも知れない。PowerShell 2.0は,Windows 7およびWindows Server 2008 R2に標準搭載される予定の新しいスクリプティング環境である。 2009年後半にリリースが予定されているPowerShell 2.0のPowerShell言語および開発環境には,いくつかの重要な新機能が追加されている。これにより,PowerShell 1.0のいくつかの欠点が克服されてより簡単に使えるようになっている。私が選ぶPowerShell 2.0の新機能ベスト10を順に紹介しよう。 第10位●新しいコマンドレット:PowerShell 2.0には24の新しいコマンドレットがある。いくつかのコマンドレットはデバッグ,Window
Webプロモーションを得意とし,インタラクティブコンテンツ制作を主軸にDrupal(オープンソースCMS)によるWebアプリ構築,最近は不動産事業など展開。 Flashでインタラクティブなモーションをつけるとき,細かい演出の入ったアニメーションはタイムラインでトゥーイン・アニメーションを作ったりします。これには,たいていライブラリ(tweenerとか)を使うことになります。Silverlight2でも同じようなライブラリがあれば有り難いですし,今回のようにFlashコンテンツをSilverlight2化する場合は,スクリプトアニメーションのロジックもFlash側から移植できれば,ラクですよね。 ってことで調べてみると・・・。ありました「Tweenedライブラリ」。こちらは,皆様おなじみの「Pennerイージング(注:Robert Penner氏が考案した緩急のある動き:イージングのアニメー
Windows Server 2008がリリースされたのはつい先日のことのように思えるが,Microsoftは既にその次版となるWindows Server 2008 R2のリリースの準備を着々と進めている。Windows Server 2008 R2は,メジャーなOSのあとにマイナーなR2をリリースするというWindows Server 2003で使用されたサイクルを踏襲している。Windows Server 2008 R2には,管理者が間違いなく気に入るであろう新しい管理機能が多数追加されている。Windows Server 2008 R2に数ある改良点の中から,特に優れたものベスト10を紹介しよう。 第10位●64ビット版のみのリリース:Windows Server OSの歴史上初めて,Windows Server 2008 R2は64ビット版のみの提供となる。つまり,Windows
シンプルでスケーラブルな分散ストレージを自社開発したライブドア 一方ライブドア執行役CTOの池邉智洋氏は,同社のブログや写真投稿サービスなどのインフラで利用中のストレージ仮想化ソフトを自社開発した事例を紹介した。ライブドアのサービス群が求める要件が「いかに安価に容量を追加できるか。過剰な機能と信頼性は不要」(池邉氏)と判断。メーカー製のネットワーク・ストレージの利用を止め,「ファイルのパスがそのままURLになるため,ファイル・システムのパスをURLに変換しなくて済む」HTTPで入出力する分散型仮想ストレージの開発に踏み切ったのだという(写真4)。 設計思想は「複数ノード間の一貫性はCAP定理に基づいて遅延を妥協し,スケーラビリティと読み出しの速さにこだわった。一方で書き込みはそこそこの速度でよく,認証とアクセス制御はアプリケーションで実装するので不要」(池邉氏)というもの。HTTPサーバー
システムインテグレータ最大手NTTデータを率いる山下社長は若い頃、汎用コンピュータ用のデータベース開発に取り組み、プログラムを自ら作っていた。その経験から山下氏は「人生のどこかで手を動かしてプログラムを作る仕事を経験した方が絶対に面白い。20代あるいは30代の前半くらいまでに真水の仕事をどれだけやったか、それがその後の人生の豊かさにつながる」と同社幹部としては異例の発言をする。(聞き手は谷島 宣之=日経コンピュータ編集長、写真は小久保松直) 2009年度、100億円近い投資を計画していると聞く。狙いは何か。 100億円のうち、40億円くらいかけようと考えているのが、「倍速開発」という案件です。これが一番大きい投資になります。我が社としてぜひともやらないといけないのは、お客様のお気の召すまま、ご希望のオーダーメード・システムを、パッケージ・ソフトを使った場合と同じスピードで作って差し上げる、
ゴールデンウィークに特に予定のなかった筆者は,「ちまたで噂のGoogle App Engine for Java(GAE/J)とFlexでスケジュール共有ツールでも作ってみよう」と思い立ちました。およそ5日間かけて開発を進めたのち,2009年5月6日に「ご都合.com(画面1)」を公開しました。その後,はてなブックマークやニュースサイトなどでご紹介いただいたおかげで,公開後6日で約2000人の方にご利用いただいています。 そこで本稿では,この「ご都合.com」の開発で実際に筆者が得た経験を通じて,GAE/JによるWebアプリケーション開発の実際とそのポテンシャルについて紹介します。 米Googleが2008年4月に発表したGoogle App Engine(画面2)は,「自分が開発したWebアプリケーションをGoogleのデータセンターで運用できるクラウドコンピューティング・サービス」です
Windowsプログラマを主な対象に,Linux上でプログラミングを行う方法を一から説明します。普段慣れ親しんでいるWindowsからLinuxに移ると,何から何までわからないことばかりかもしれません。「オープンソース・ソフトウエアとは何か」から「Windows上でLinuxを簡単に使う方法」「Linux上での,初めてHello world」を経て,Linux上でテキスト・エディタを使ってプログラムを書き,動かすまでをやさしく解説します。 また,Windows技術者のための組み込みLinux入門 も合わせてお読みください。 第1回 オープンソースの基礎を学ぶ 第2回 Linuxを一から知る 第3回 VMware PlayerとUbuntu仮想マシンの導入 第4回 Linuxコマンド入門(その1:必要最低限の操作) 第5回 Linuxコマンド入門(その2:パス,ユーザー権限,パーミッションを
Microsoftは2009年後半にWindows 7のサーバー版OS「Windows Server 2008 R2」を出荷する予定だ。Windows Server 2008 R2は,技術的観点からすると,前版のWindows Server 2008からそれほど変わっていない。だが,これまでR2としてリリースされたほかのOSと比べると,Windows Server 2008 R2ははるかに大規模なアップデートである。Windows Server 2008 R2のベータ版での情報を基に,押さえておくべきポイントを紹介しよう。 Windows Server 2008 R2はこれまでのR2ではない MicrosoftがR2という命名規則を採用したのは,Windows Server 2003 R2が最初である。これ以降,Windowsのサーバー版OSにおけるメジャー・リリースの間にマイナー・リリー
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