北陸地方と和菓子を結びつけるなら石川県金沢市を思い浮かべますが、石川県と並んで富山県は加賀藩の前田家が治める領地でした。今回ご紹介する「万葉の梅園」は北陸地方富山を代表する銘菓のひとつです。 富山県第2の都市高岡市には、2代目藩主前田利長が隠居した高岡城跡が城址公園として保存されています。兼六園の3倍の面積があり野趣溢れる「高岡古城公園」が有名です。 「万葉の梅園」は梅の蜜煮を白餡と求肥でくるんだ上品なお菓子です。国産の古城梅をじっくりと時間をかけて一粒丸ごと、種が入ったまま柔らかく蜜煮してあります。古城梅は南高梅と共に有名な梅ですが、青いダイヤと呼ばれるくらい貴重なものだそうです。 餡は北海道産白いんげん「手亡豆」のみで自家製餡した白餡で、北陸産の餅粉を使った求肥で包んであります。求肥が薄く蜜漬けされた梅の酸味と白餡の甘みがうまく調和した絶妙なバランスの柔らかさです。 梅の酸味はほとんど