2023年の土用の丑の日は7月30日。ウナギの供給量はやや回復し、21年は約6万2000トンだったが、円安の影響などもあって取引価格は高止まりしている。 東京都中央卸売市場の統計(月報・年報)によると、2023年5月の同市場でのウナギの平均価格は1キロ5553円。22年の年平均価格は4998円で、ここ5年ほどは5000円前後で推移している。09年、10年には2300円前後だったが、その後は大幅に値上がりし、12年には4000円台、19年には5000円台となった。 ウナギは日本の食文化を支える代表的な食材の一つだが、10年から13年にかけて、稚魚のシラスウナギの日本での捕獲量が激減。かつては年20~30トンあったものが10トン以下に落ち込み、環境省は13年2月、ニホンウナギを絶滅危惧種(ⅠB類)に指定した。 日本ではその後、ウナギ養殖者を許可制にして飼育数量を制限、また産卵に向かうウナギの漁