<台湾語とは何か。それを使うことに何の意味があるのか> 台湾の若者の間で今、台湾語が流行していることはあまり知られていない。 背景にあるのは台湾人意識(台湾人としてのアイデンティティー確立や独立意識)の高まりだ。 台湾語とは通常は閩南(びんなん)語を指し、台湾の公用語である中国語(華語、国語と呼ばれる)とは異なる。国民党が1945年に台湾入りする前、現在の福建省から台湾南部に移住してきた人々が話していた言語だ。 現役世代からすれば、おじいちゃん、おばあちゃんが話していた言葉。その台湾語を使うことで自らのアイデンティティーをより強固にするということなのだろう。 「私たちが使っていかないと、あと5~10年で台湾語は消えてしまう」と危機感を示す若者も少なくない。 「中国と同じ言語を使いたくない」と主張する者もいる。 それはカルチャーの分野にも広がっていて、人気の台湾語ロックバンド茄子蛋の代表曲「