先日、結構な棚田があると聞きつけ、和歌山県の有田川町へ行ってきた。 評判通りの景観を目に収める事ができて満足した私は、冷房の効いた小さなバスに気分良く揺られていたのだが、その道中、ふと窓の外から山を見やると、そこには得も言われぬ珍妙不可思議な光景があった。 それなりに標高があるであろう山の頂上付近に、ぽつん、ぽつんと人工物らしきものが点在しているのである。よくよく目を凝らして見てみると、どうやらそれは、家のようだ。山からニョキニョキと、家が生えているのである。 (木村 岳人) ニョキニョキハウスを確かめに そのインパクトは強烈なもので、私は帰ってからもなお、あの山に生えた家々が気になって仕方が無かった。そもそも、あれは本当に家だったのだろうか。家だとしたら、なんであんな高所に、しかも複数、散在しているというのだろうか。 気になりだしたら止まらない。私はニョキニョキハウスの正体を見極める為、