筥崎宮(田村靖邦宮司、福岡市東区)と博多人形師団体の白彫会(小副川祐二会長)は、博多三大祭りの一つ「放生会」(9月12~18日)の名物「放生会おはじき」の販売を今年から中止する。放生会おはじきはここ数年人気が過熱し、購入希望者が徹夜で並ぶなどトラブルが頻発。製作する白彫会も高齢化が進み、生産対応が難しくなりつつあるため。代わりに来年以降、年中手に入る別の縁起おはじきを置くことを検討、過剰人気の背景だった希少性を薄めて生産負担も緩和する。 放生会おはじきは「厄をはじく」とされる縁起物。昭和初期に途絶えたが、1980年に復活。最近は1箱25個入り3千円で祭り初日に1200箱が売り出されていた。人形師が手作りした丁寧な仕上がりと「和食」「九州旅めぐり」など毎年テーマを変える「レア感」が評判で、即日完売していた。 だが、人気とともに神社周辺で徹夜組が順番などを巡って争ったり、騒音や駐車待ちの車
筥崎宮(福岡市東区)は26日、人気過熱のため販売を中止する限定品の「放生会おはじき」の後継となる通年販売のおはじきについて、名称を「筥崎宮おはじき」とすることを明らかにした。販売時期や価格などは「協議中」としているが、放生会おはじきで毎年変えていたテーマは固定。参拝者が年中いつでも社頭で購入できるようにする。 この日、同神社はホームページに、田村靖邦宮司と、おはじきを作る博多人形師団体・白彫会の小副川祐二会長との連名で「一人でも多くの方におはじきを手に取ってもらいたい。並ばずともいつでも購入できる縁起物を準備する」とのメッセージを掲載、今回の対応に理解を求めた。 同神社の担当者は「本来はお参りした人がお土産に買っていくものなのに、並んでも買えない人がいる。縁起物が争いや苦情の原因になってはいけないという思いもある」と述べ、苦渋の決断を強調した。 =2017/05/27付 西日本新聞朝刊
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