もしも「アンネの日記」が電子書籍だったら破損事件は起こらないか? 2014/2/26 2016/7/3 ネットよもやま話 都内の図書館などで確認された「アンネの日記」破損事件が話題です。そこで、ふと思うのが「『アンネの日記』が電子書籍の形で提供されていたら、どうだったか?」ということです。 書物は論破できないから焚書される 「声の文化と文字の文化」(W-J・オング)には、「声」に対する「書物」の特性として、次のようなことが述べられ、焚書に至る「書物との対立」の起こる理由が語られています。 声の文化と文字の文化 巫女や予言者とおなじように、書物は、ある発話をその発信源、つまり、その書物をほんとうに「語った」者、あるいは書いた者から引き継ぐのである。(中略) テクストに直接反駁する方法はない。完膚なきまでに反駁したあとでも、あいかわらずまったくおなじことをテクストは語りつづけている。「書物には