前原国交相(右)にリニア中央新幹線建設に向けた最終調査報告書を手渡すJR東海の松本正之社長=24日午前、国交省 JR東海が24日、前原誠司国土交通相に提出したリニア中央新幹線(東京−大阪)の調査報告書は、JR東海と迂回(うかい)を求めた長野県の主張をそれぞれ取り入れた3ルートを併記した。9兆円以上を投ずる巨大プロジェクトが一歩動き出したが、ルートや費用負担の決定には地方の思惑も絡んでおり、なお曲折がありそうだ。 報告書に示されたのは、(1)甲府市から南アルプスを貫く「南アルプス」(2)茅野から南下して伊那、飯田を通る「伊那谷」(3)茅野から木曽を迂回する「木曽谷」の3ルート。これまで建設費や所要時間が最も短い「南アルプス」での建設を主張してきたJR東海の松本正之社長は前原国交相に「すべてのデータが直線ルートの優位性を示している」とアピールした。 続いてこの日夕開かれた民主党のリニア中央新幹