熊本地震で大きな被害を受け、全面運休している第三セクター「南阿蘇鉄道」(高森町、17・7キロ)を支援しようと、地元の鉄道写真家宮本快暢(よしのぶ)さん(44)=南阿蘇村吉田=が同鉄道の写真を使った絵はがきや写真集を制作、売り上げの一部を寄付する取り組みを始めた。宮本さんは「全国に南阿蘇鉄道の魅力を伝え、支援の輪を広げたい」と力を込める。 宮本さんは埼玉県出身。全国のローカル鉄道を撮影する中で「谷も山も水田もある阿蘇の雄大な景色や、車両のかわいさにひかれた」と、南阿蘇鉄道沿線での定住を決意。2013年、阿蘇白川駅(南阿蘇村)近くに自宅を構え、以降も毎日のように撮影を続けた。 ところが同鉄道は、熊本地震でトンネルに無数の亀裂が入り、線路の一部も流失して運行が止まった。「何とか力になりたい」と、作品を絵はがきなどにして売り、義援金にすることを思い立った。 春に映える桜色の車両、雪に覆われた