京阪電気鉄道は1日、大阪、京都、滋賀、福井の4府県で展開しているタクシー事業から撤退したと発表した。債務超過に陥っていたタクシー子会社4社の全株式を業界大手の第一交通産業(北九州市)に売却した。売却額は公表していない。 京阪タクシー(京都市)など4社とその傘下にある3社の従業員約1200人を、タクシー656台とともに順次、第一交通に引き継ぐ。第一交通は事業拡大につなげる。 規制緩和でタクシーの台数が増え、競争が激しくなる中、京阪のタクシー事業は2007年度から3年連続で税引き後赤字が続いていた。第一交通は大阪を除く3府県には拠点がなかったが、買収で営業区域は全国33都道府県となり、保有台数は7251台となった。第一交通は、大阪府南部で営業していた南海電気鉄道のタクシー子会社も01年3月に買収している。