ある日、マンションのエントランスに、騒音の苦情がありました、夜はお静かに、って貼り紙が出ていて、小さい子供もいるし、うちにちがいない、だとしたら、床にカーペットを敷くか、日中も窓を閉めきって、しかしリビングもなかなか広いし、敷き詰めるのは無理では?食べこぼしもあるし、しかし子供はどうやっても音を出すものなのに、それで苦情を入れるなんて世知辛いものだ、隣から犬の鳴き声でも聞こえてきたらかわいいものだけど、人間だとうるさいと感じるのはどういう人間性なのか、とか話していた。 ちょっと落ち着くと、名指しで苦情があったわけでもないし、うちにちがいない、という仮定に基づいてどんどん進んでいかずに、立ち止まったほうが良い、と思ってきた。 相手に声かけることなく考え続けると、他人と関わりのないまま推論が進んでいく。 早い時点で声をかけていれば、そうだよ、とか、ちがうよ、とかフィードバックを得られて、その時